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| debootstrapを使ってDomain-Uの雛形を作成する | ||||||||||||||||
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まず最初に行うことは、「Domain-Uの雛形」を作成することです。 このためだけにdebootstrapを使用するのですが、Domain-0環境にインストールするのは気が引ける、という方は、debootstrapパッケージを取得の上、パッケージをバラして改造し、一時的に使用する、という方法もあります。もちろん、他のシステム上でイメージ作成の上、それを転送して使うというのもありです。 それでは、debootstrapを改造して使う場合の具体的な作業を以下に列挙します。これらはすべて、Domain-0上で実施します。 |
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| dd、mke2fs、tune2fsを用いてファイルシステムイメージを作成、マウント | ||||||||||||||||
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リスト20にコマンドラインの例を示します。 リスト20:ファイルシステムイメージを作成してマウント
# dd if=/dev/zero of=/home/xen/debian_sample.img bs=1024k count=1 seek=1024k
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| マウントしたファイルシステム上にdebootstrapを用意(パッケージ取得→改造) | ||||||||||||||||
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筆者が使ったのは「debootstrap_0.2.45-0.2_i386.deb」です。debootstrap自体はシェルスクリプトなので、パッケージからファイルを取り出して、単独で使えるように改造します。 ただし、debootstrapはarコマンドがないと動作しません。このため、arコマンドを含むパッケージ(binutils)を入手の上、arコマンドだけが動作するようにします。筆者はbinutils_2.15-6_i386.debを用いています。 具体的には、usr/sbin/debootstrapの中で定義されているDEBOOTSTRAP_DIRのパス名を変更して、さらにusr/lib/debootstrap/functionsの中に記述されているarコマンドのパス名を変更します(リスト21)。arコマンドもやはり、パッケージをバラして適当なところに入れています。 リスト21:debootstrapを改造 また、arコマンドのパス名を変更するだけでは、arコマンドが使うライブラリが参照できず、エラーが出力されます(リスト22)。そこで、arコマンドが参照するライブラリが格納されたディレクトリ(今回の場合は、/mnt/binutils/usr/libになる)をLD_LIBRARY_PATHに設定してやります。 リスト22:arコマンドがライブラリを参照できずエラーに このようにすることで、独自に配置したarコマンドも動作するようになります(リスト23)。 リスト23:ライブラリのパスを指定するとarコマンドが動作 |
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| 上記パッケージを動作させ、マウントしたファイルシステム上にシステムの雛形構築 | ||||||||||||||||
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普通に「独自に配置した」debootstrapを動作させます(リスト24)。パス名が異なる以外は、普通に動作します。 リスト24:debootstrapを実行 なお、debootstrapを用いたインストールで最も注意すべき点の一つに、module-init-toolsパッケージがインストールされないということが挙げられます。このパッケージがない場合、insmodやmodprobeなどのコマンドが動作せず、LKM(Loadable Kernel Module)で提供される機能を追加できません。そういう機能を使用する場合には、忘れずにインストールしておきましょう。 |
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