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キーパーソンインタビュー
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— キャッシュテクノロジーとは
杉氏
:Oracle Application Serverに採用しているキャッシュテクノロジーには「Web Cache」と「TopLinkデータキャッシュ」の2つがあります。
図1:Oracle Application Serverが備えているキャッシュテクノロジー
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
まずWeb Cacheですが、これはアプリケーションサーバの外部、エンドユーザ側に設置するもので、ユーザからリクエストされたコンテンツをキャッシュしてデータベースへのアクセス負荷を軽減します。
通常このような機能は静的なコンテンツだけで利用されますが、Web Cacheではデータベースの検索結果など動的なコンテンツについても同様にキャッシュすることができます。
— データベース上の値が変更された場合はどうするのですか
杉氏
:データベース側で値が変わったら、トリガ機能によってWeb Cache側に変更したことを通知します。Web Cacheはこの通知を受けて、内容をリフレッシュしています。このようにして静的・動的の両方のコンテンツでキャッシュを可能にしています。
— TopLinkデータキャッシュでは何ができるのでしょうか
杉氏
:TopLinkデータキャッシュはアプリケーションサーバの機能で、データベースへの問い合わせ内容をキャッシュしています。WebCacheと異なりTopLinkデータキャッシュはデータ単位でキャッシュを行うため、セッションを越えてユーザが別々のページを開いた場合でもデータ共有を行えます。
この機能が無い場合、データベースから取得したいデータを毎回取りに行くため、アプリケーションサーバだけでなくデータベースサーバにも大きな負荷がかかります。TopLinkデータキャッシュを使うことでサーバ負荷を軽減するとともに、全体的なパフォーマンスを向上させることができます。
— これらのキャッシュテクノロジーを使うためには、アプリケーション上で特別なプログラミングをするのでしょうか
杉氏
:その必要はありません。Web Cacheはアプリケーションサーバとは別に動作するものですし、TopLinkデータキャッシュも特別なコードを書く必要がありません。キャッシュのオン/オフは外部の設定ファイルで指定できるので、アプリケーション本体に手を入れずにキャッシュのメリットを受けられます。
また開発時にキャッシュを想定せずに作業できるだけでなく、余分なコードがないことで後のメンテナンスも容易に行えます。
— パフォーマンスが向上するということは、一定の用途ならばスペックの低いサーバで同等の作業ができるという面もありますね
杉氏
:実例として、アプリケーションサーバ用のマシンが不必要になったケースやデータベースサーバとして予定していたCPU数よりも少なくて済み、全体的なコスト削減につながったという結果もでています。
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