— 対応されるオープンソースソフトウェアにはどのようなものがありますか
寺田氏:LinuxおよびFreeBSDを含めたOS、PHPをはじめとしたスクリプト系の言語、Javaを活用したアプリケーション基盤、MySQLやPostgreSQLなどのデータベースといった広範囲のオープンソースソフトウェアに対応しています(表3)。
OS |
CentOS |
Fedra Core |
Debian |
FreeBSD |
その他Linux |
データベース |
MySQL |
PostgreSQL |
Web/スクリプト言語系 |
Apache |
Squid |
PHP |
Perl |
Java系 |
Tomcat |
JBoss |
Struts |
Spring |
Hibernate |
Apache Geronimo/WAS CE |
Ruby on Rails |
ネットワークインフラ系 |
Sendmail |
Postfix |
BIND |
OpenLDAP |
Samba |
osCommerce |
アプリケーション系 |
Eclipse BIRT |
OpenOLAP |
表3:対応する主なオープンソースソフトウェア
現在は約30種類のオープンソースソフトウェアに対して、システム障害が発生した際に迅速、かつソースコードレベルで対応を行える体制を用意しています。また、対象となるオープンソースソフトウェアについては、随時追加していく予定です。
— NRIオープンソース救急センターとOpenStandiaの住み分けはどのように行われるのでしょうか
寺田氏:OpenStandiaは、問題が発生しないように、また最適なパフォーマンスを発揮できるように、導入するオープンソースソフトウェアの種類やバージョンの組み合わせを事前に検証し、推奨パラメータを含めてパッケージングしたものを用意しています。実際に運用時の障害も起こりにくく、トラブルが発生したとしてもOpenStandiaに関する専門的なサポートも受けることができます。
これに対してNRIオープンソース救急センターは、OpenStandiaという枠の中だけでなく、広い意味でのオープンソースソフトウェアの利用者をターゲットにしています。どちらが主従というわけではなく、横に並んだ2つのオープンソースソフトウェア向けサービスとなります。
— 「このようなユーザに使ってほしい」という考えはありますか
寺田氏:何かオープンソースソフトウェアでトラブルが発生し、お困りの場合に、原因がまったくわからなくても気軽に相談できるようにしたいと考えています。
例えばOpenStandiaに寄せられた問い合わせで「PHPの動作がおかしい」というものがありました。このケースでは、実際にはPHP側ではなく、データベース側で問題が発生していたのです。NRIオープンソース救急センターでは、このように原因が特定できない場合でも迅速に対応し、障害原因の切り分けや原因追究を支援することを目標としています。
さらに、発生したトラブルを解決した後で、より安定した稼働や継続したサポートをご提供することもできますので、ぜひオープンソースソフトウェアのサポートに不安がある方に利用していただきたいと思います。
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