TOPサーバ構築・運用> その他の機能
Sybase IQ
Sybase IQで学ぶデータウェアハウス

第4回:ロード/検索性能比較!

著者:サイベース   2007/7/24
前のページ  1  2
その他の機能

   最後にSybase IQの他の機能について紹介していきます。

クラスター化機能 - マルチプレックス

   マルチプレックスは、いわゆるクラスター化の機能で、複数のコンピュータで稼動するIQエンジンから、共有されるIQデータベースへアクセスする構成を可能にします。

マルチプレックス
図4:マルチプレックス
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)

   Sybase IQのマルチプレックスの特徴は、更新できるノードは1つに限定することによって、ノード間に発生するロック管理を簡素化にし、ノード増加に対する処理の落ち込みを最小限に抑えている、ということです。

   1ノードで40同時ユーザからの参照があった場合、平均レスポンス時間は31秒です。これに対して、10倍の10ノード、400ユーザの場合の平均レスポンス時間は、31.6秒です。ノード増加による性能の劣化はわずか0.6秒(1.9%)に留まっていることから、ユーザ数増加という負荷増加に対して、IQマルチプレックスのノード増加は非常に投資効率の高いソリューションであることがわかります。

   実際、Sybase IQのユーザ企業の中には、数10ノードのマルチプレックス構成で運用されているお客様も多くいらっしゃることからもユーザ数増加に対するSybase IQのスケーラビリティの高さがご理解いただけると思います。


外部データを仮想的に統合 - リモートアクセスサービス

   リモートアクセスサービスはSybase IQ以外のRDBMS、例えば、Sybase ASE、Oracle、SQL Server、DB/2などが管理しているデータにアクセスする機能です。

   この機能は、一旦設定してしまうと外部のテーブルがあたかもIQデータベースの中に存在するように使うことができるため、外部のマスターやシステムに存在する情報を、必要な時に参照したり、IQデータベースの中に移動させたりする場合に便利な機能です。


文書、マルチメディアファイルの格納 - ラージバイナリオプション

   ラージバイナリオプションは、文書ファイルや画像、音声などのバイナリファイルをテーブルに格納、参照する機能です。

   契約情報を管理するテーブルに文書ファイルという名前のカラムを追加し、このカラムの中に契約書をスキャニングした画像ファイルやPDFファイルを格納する、というような使い方をします。

   実際には、契約書の情報を管理するデータベース内で紙の契約書をスキャンした画像データを一緒に管理する、医療系情報システムの分野で診断結果の情報とレントゲン写真を一元管理する、というような使い方が考えられます。


カラムデータの暗号化 - 暗号化カラムオプション

   暗号化カラムオプションを使用すると、データベース内のデータをカラム単位で暗号化/複合化することができます。

   暗号化の仕様は、AES(Advanced Encryption Standard)(128bit)をサポートし、専用の関数を呼び出す方式となっており、暗号化の際は、AES_ENCRYPT関数を、複合化の際は、AES_DECRYPT関数を呼び出すことになります。

   両関数をINSERT文、SERECT文と使用することにより、暗号化しながらのデータ登録、複合化しながらのデータ参照が可能です。また、LOAD分にENCRYPTEDオプションが設定され、大量データのバルク登録時にも特定のカラムを暗号化しながらデータ登録を行うことができます。


最後に

   現在すべての業種の企業が大きくうねる経営環境の変化の波にさらされているといっても過言ではないでしょう。このため多くの企業が、経営のスピードアップ、差別化、リスク管理の強化を目指し、さらに高度なデータ活用を模索しています。データは持っている、しかし有効に使うことができない。ITを経営のボトルネックにしないために、Sybase IQは本連載で紹介した革新的なテクノロジーを携え、皆様をご支援いたします。

前のページ  1  2

技術ホワイトペーパ「情報分析用高速クエリエンジンSybase IQ」

本連載はサイベースが提供している技術ホワイトペーパ「情報分析用高速クエリエンジンSybase IQ」の転載となります。Sybase IQのより詳細な内容については以下のページを参照してください。

http://www.sybase.jp/products/informationmanagement/sybaseIQ_moreInfo.html

サイベース株式会社
著者プロフィール
サイベース株式会社
1984年、カリフォルニア州バークレーで設立。情報の管理能力と、卓越したレベルでデータの信頼性とセキュリティを提供し、データセンターからアクションポイントまで、情報の管理と可動化のみに焦点を合わせた最大のグローバルエンタープライズソフトウェア企業として活動。サイベース株式会社は、米国 サイベース社 の日本法人として1991年に設立。


INDEX
第4回:ロード/検索性能比較!
  性能・導入効果
その他の機能