サーバOS利用実態が暴く企業体質
はじめに
第4回目の今回は中堅・中小企業のサーバOSの利用実態をみていこう。サーバOSについては、Windowsの優勢が長年続いている。近頃、マスコミなどでよく話題にあがるLinuxについては、あまり導入されていないのが実態である。従って今回は経年推移のグラフを用いて、Windows系OSの 動向を中心にみていこう。
調査プロフィール
本調査は、ノーク・リサーチ所有の企業データベースから抽出した全国の年商5億円以上500億円未満でIAサーバを導入した民間企業約4,000社 を対象に、2006年1月から3月までの期間で郵送アンケートおよびWebアンケートを実施し、その結果有効票931件を回収した。
中堅・中小企業ではWindowsが圧倒的なシェアを維持
図1は中堅・中小企業がメインで使用しているサーバOSの種類について、2000年から2006年にわたる7年間の推移を示したグラフである。
順に見ていくと、2006年の調査結果で「Windows2000」が39.2%、次いで「Windows2003」が25.9%、そして「WindowsNT」が18.8%と続く。2005年に25.5%だった「WindowsNT」は18.8%となり、それにともなって「Windows2003」が25.9%と2005年の14.6%に比べ大きく割合を高めている。
これは2004年12月をもってマイクロソフトのサポートが終了した「WindowsNT」が「Windows2003」へとリプレースされているといえよう。しかし「WindowsNT」は依然として2割近いシェアを持っており、この理由については後ほど詳しく解説する。
過去7年間の推移で見てみると、「WindowsNT」の圧倒的なシェアが2003年まで続くが、2004年から2005年にかけて「Windows2000」が取って代わる形で普及している。「Windows2003」は登場以来急速にシェアを伸ばし、2006年には「WindowsNT」を凌いでいる。これは世代交代のあらわれといえよう。