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| はじめに | ||||||||||||
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Linuxのファイルシステムはフラグメントが発生しにくく、性能劣化が起きにくいと言われてきたが、果して本当にそうなのだろうか。最近では、同じパーティション上の同じサイズのファイルでも、シーケンシャルに読み込みを行うと大きく性能が異なる事例が散見されている。 この性能差はフラグメントの状況に依存すると予想できるのだが、今までのLinuxではそれを確認する手段がまったく提供されていなかった。もし確認できれば、改善の方法が見出せるかも知れない。そこで我々は、フラグメント状況とファイルアクセス性能の関係を評価する手段として、フラグメント状況の可視化ツール、Disk Allocation Viewer for Linux(以後、略称としてDAVLと記する)を開発した。 本稿ではDAVLの概要を簡単に説明し、次にフラグメントとアクセス性能の関係の評価を紹介する。また、DAVLに関して寄せられた質問とその回答もあわせて紹介する。 DAVLは最近までDisk Allocation Viewer、略称DAVと呼んでいたが、Linux向けツールであることを明確にする意味から、先日公開したバージョンからDisk Allocation Viewer for Linux(略称DAVL)とした。本稿では、DAVLの最新バージョン1.2.0について説明する。 |
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| DAVLとは | ||||||||||||
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DAVLとは、ディスク内のフラグメント状況を可視化するツールである。以下で概要を説明する。 |
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| DAVLの特長 | ||||||||||||
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DAVLは、ext2/ext3ファイルシステムのフラグメント状況を可視化するツールである。主な特長を下記に示す。
また、Linuxカーネルをまったく変更せずに利用できることも、DAVLの長所のひとつである。 |
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| DAVLの構成 | ||||||||||||
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DAVLは、下記の2つのプログラムと1つのカーネルモジュールから成る。
cdavlは、フラグメント状況を取得し、テキスト形式で出力するプログラムである。gdavlは、cdavlを実行した結果をGUIで表示するプログラムである。davl_liveinfoは、マウント中のファイルが変更された場合でも、変更後の最新情報を取得するためのカーネルモジュールである。 DAVLの構成を図1に示す。 ![]() 図1:DAVL v1.2.0構成図 |
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資料紹介 「OSSの性能・信頼性評価/障害解析ツール開発」報告書 本記事は、OSS推進フォーラム 開発基盤ワーキンググループによって公開されている「OSSの性能・信頼性評価/障害解析ツール開発」報告書を基に記事を掲載しています。報告書には、本記事で紹介した障害解析ツールのさらに詳しい情報が記載されています。 Javaアプリケーション層の評価、DB層の評価、OS層の評価の各報告書や付録、障害解析ツール開発に関する各報告書などが、OSS推進フォーラム 開発基盤ワーキンググループのホームページにて公開されています。 ■「ディスク割り当て評価ツール『Disk Allocation Viewer』の開発」報告書(PDF形式/99.9KB) http://www.ipa.go.jp/software/open/forum/Contents/DevInfraWG/dav-report.pdf ■日本OSS推進フォーラム・開発基盤ワーキンググループホームページ http://www.ipa.go.jp/software/open/forum/DevInfraWG.html |
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