第4回:Webサイトの安全性向上のための取り組み - 運用レベルでの解決や対策 (1/3)

安全なウェブサイト
安全なWebサイトの作成ガイド

第4回:Webサイトの安全性向上のための取り組み - 運用レベルでの解決や対策
著者:独立行政法人 情報処理推進機構セキュリティセンター
2006/2/23
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Webサイトの安全性向上のための取り組み

   ここでは、Webサイト全体の安全性を向上するための取り組みを掲載しています。第1〜第3回で解説した「Webアプリケーションのセキュリティ実装(開発者向け)」では、設計や実装レベルでの解決や対策を示しましたが、ここで取り上げている内容は、主に運用レベルでの解決や対策となります。
Webサーバのセキュリティ対策

   Webアプリケーションのセキュリティ対策が十分でも、Webサーバへの不正侵入を許してしまっては意味がありません。ここで示す項目は、一般に知られている基本的なことです。表1の内容を参考に、管理しているWebサーバの設定や運用に問題がないかご確認ください。

  • OSやソフトウェアの脆弱性情報を継続的に入手し、脆弱性への対処を行う
  • Webサーバをリモート操作する際の認証方法として、パスワード認証以外の方法を検討する
  • パスワード認証を利用する場合は、十分に複雑な文字列を設定する
  • 不要なサービスやアカウントを停止または削除する
  • 公開を想定していないファイルを、Web公開用のディレクトリ以下に置かない

表1:Webサーバのセキュリティ対策


OSやソフトウェアの脆弱性情報を継続的に入手し、脆弱性への対処を行う

   これは、攻撃の糸口を与えないための運用です。

   OSやソフトウェアの脆弱性をついた攻撃を受けると、たとえサーバへのアクセスに認証をかけていても、不正侵入されてしまう場合があります。脆弱性は日々発見されるので、OSやソフトウェアの開発者から提供される脆弱性情報を継続的に入手し、ソフトウェアの更新や問題の回避を行ってください。

参考URL
情報処理推進機構セキュリティセンター
http://www.ipa.go.jp/security/


JP Vendor Status Notes
http://jvn.jp/

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安全なウェブサイトの作り方 - ウェブアプリケーションのセキュリティ実装とウェブサイトの安全性向上のための取り組み

2006年1月31日にIPAは、ウェブサイト運営者がウェブサイト上で発生しうる問題に対して、適切な対策ができるようにするため、「安全なウェブサイトの作り方」を取りまとめ公開いたしました。

本記事は、その報告書の転載です。詳しい内容に関しましては、以下のURLをご参照ください。

安全なウェブサイトの作り方
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/documents/2005/website_security.pdf

脆弱性関連情報に関する届出について
http://www.ipa.go.jp/security/vuln/report/index.html

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)
http://www.ipa.go.jp/index.html

IPA/ISEC(独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンター)
http://www.ipa.go.jp/security/index.html

独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンター
著者プロフィール
独立行政法人 情報処理推進機構セキュリティセンター
情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は、わが国において情報セキュリティ対策の必要性・重要性についての認識を啓発・向上し、具体的な対策実践情報・対策手段を提供するとともに、セキュアな情報インフラストラクチャ整備に貢献することをミッションとしています。


INDEX
第4回:Webサイトの安全性向上のための取り組み - 運用レベルでの解決や対策
Webサイトの安全性向上のための取り組み
  Webサーバをリモート操作する際の認証方法として、パスワード認証以外の方法を検討する
  DNS情報の設定不備
安全なWebサイトの作成ガイド
第1回 Webアプリケーション開発者が知っておくべきセキュリティ
第2回 OSコマンド・インジェクションとクロスサイト・スクリプティング
第3回 セッション・ハイジャック、パス名パラメータを悪用したファイル参照、メールの第三者中継
第4回 Webサイトの安全性向上のための取り組み - 運用レベルでの解決や対策
第5回 認証情報の不正取得とフィッシング詐欺

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