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IoTが判断するアイスとチーズの生産量

2017年11月24日(金)
ReadWrite Japan

この仕事をやっててよかったと思えるのは、幅広い企業の工業技術者と話ができることである。先日、何名かの大手酪農業者から興味深い話を聞く機会に恵まれた。まず思い込みを捨てて欲しいのだが、今日の大手酪農業者は生産効率と利益率をあげるため、常に新しい技術の活用を模索している非常に高度な企業である。そんな彼らから、プラントから集められるデータの活用に工業IoT(IIoT)がどれ程有用であるかについて為になる話を聞くことができた。

多くの企業ではメンテナンスのための予測分析にデータを活用しているが、酪農業界ではさらに高い価値を生むことを模索してきた。IIoTがサプライチェーンの考え方を一変させるキーになると見込んでいたのである。

コンシューマがクラウドとIIoTに価値を見出すのは、それがどこからどんなデバイスからでもアクセスできるところによる。だが酪農業者の場合、企業にとっての本当の価値とは農場から冷蔵庫に至るまでのサプライチェーン全体の可視性にある。IIoTとクラウドによりデータは誰からも見えない分断された状態ではなく一連の流れが見えるようになり、これに関わる人すべてに一段上の可視性を提供することができる。

酪農業とIIoT

このことが何故酪農業にとって大事なのだろうか? それはより迅速な対応、つまりは収益性を意味するからだ。ある時カッテージチーズが売り切れたら牛乳を迅速にカッテージチーズ工場に運ぶ。しかし次の週には天候が変わって顧客はカッテージチーズではなくアイスクリームを買い込むかもしれない。情報がリアルタイムで入ってくることにより、酪農業者は牛乳を早急にアイスクリーム業者向けに確保し、販売することが可能となる。またサプライチェーンのどこかに品質的な問題が見つかれば、酪農業者は早急に対応することでリコールを最小化し、商品の安全性とブランドを守ることができる。

これはしかるべき評価を受けていないがIIoTの素晴らしい使われ方の一つである。サプライチェーンのあらゆる過程でデータをリアルタイムで得られることで、企業は需給調整の効率化や重要なことをプロアクティブに決定ができ見込めるようになる。

これから何が起こるだろうか? 消費者の冷蔵庫はネットワークに繋がるようになり、中に何が蓄えられてるかというデータが(もちろん許可を得た上で)使えるようになることは、供給側からすれば非常にパワフルな需要が生まれるチャンスとなる。

エキサイティングな話ではあるが、負荷を上げすぎないためのエッジコンピューティングインフラの構築が重要になるだろう。シンプルな配備可能で信頼性が高く、(リモートで行うことを考えれば)サービス運用が容易であることが求められる。そしてこの「見通しのいい」サプライチェーンが機能するためにはデータの保護は重要だ。それが酪農業であれ石油精製業であれ、データこそが成長の原動力であるからだ。

JASON ANDERSEN
[原文4]

※本ニュース記事はReadWrite Japanから提供を受けて配信しています。
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