仮想体験!リモートデータセンターを運用する
第1回では、業務を止めないインフラづくりを目指して、リソース共有型のクラウドインフラの構築とシステムの冗長化についてお話しました。第2回では、XSIGO(シーゴ)が提供する仮想I/O運用ツールを使用して、読者のみなさんにリモートデータセンターの運用を体験していただきたいと思います。
I/Oまわりのデータセンター運用
データセンターの運用には、多岐にわたる計画・申請・調整・作業・確認・監視が伴いますが、システムの仮想化・クラウド化が進むにつれて、あらゆるシステムリソースの提供リードタイムを短縮することが強く求められています。しかし、同時に初期投資や消費電力を含めた運用コストの削減も求められ、事前に余裕を持った設備投資やシステム構築が困難になっています。そこで、これからのデータセンターに必要なのは、柔軟にリソース追加ができる仮想インフラと、サービスを止めずにオンデマンドで増設作業や設定変更ができるシステム環境と言えるでしょう。
図1:I/Oまわりのデータセンタ運用(クリックで拡大) |
XSIGO が提供する「I/O仮想化」の世界は、リモートからのサーバー・ストレージ・ネットワーク機器間の接続を自在にし、システムに必要な各リソースをオンデマンドで割り当てることを可能にします。従来では、計画からユーザーとの調整を含めて2~3週間も要することがあった増設作業を1時間以内で完了させることもできるのです。これから実際のツールを使って、既存サーバーの運用と新規サーバーの構築を紹介していきます。
仮想 I/O 管理ツール : XMS (Xsigo Management System )
シンプルなインタフェースで、データセンター内のすべてのサーバーのネットワーク接続やストレージ接続を仮想リンクにより作成・監視、従来の物理リンクと同様に管理することができます。
仮想トポロジの管理
仮想リンクは物理のケーブルと同様にそれぞれが独立した仮想ケーブルとなり、わかりやすいトポロジ図として表示されます。しかし、物理リンクとは異なり、接続後に再びケーブルの配線や個々のアダプタカードを設定する必要がありません。仮想リンク接続はツール上でいつでも簡単に変更可能で、サーバーを停止する必要もありません。
インタフェースに名前を付けてわかりやすく管理
機器間接続の配線管理では、いかに記録を継続的に維持するかが課題となります。サーバーを接続するカードやケーブル、スイッチポートには個々の識別名がないため、設定の文書化にあたっては細心の注意が必要となります。環境が複雑になればなるほど、設定、デバッグ、および変更は難しくなり、作業中に誤りを起こしやすくなります。このツールでは、IDではなく個々のリソースに名前を付けて管理することができるので、接続しているデバイスやその接続先を常に明確に把握できます。
図2:仮想I/O管理ツールの概要(クリックで拡大) |
仮想 I/O 管理ツールへのログイン
それでは、実際に本ツールを使いながら、仮想データセンターの運用を始めたいと思います。本デモツールはPCへのインストールの必要はなく、ウェブでのアクセスにより操作ができます。まずは下記のサイトにアクセスをして、2番目の「ログインIDとパスワードの発行」でリクエストしてください。
→参照:XSIGO 仮想I/O 管理ツール 体験サイト
図3:仮想データセンター 運用体験サイト |
続いて1番目の「XMSデモ ログイン」にてアクセスしていただき、メールにてお知らせした、ログインIDとパスワードを入力してください。
図4:XMS ログイン画面 |
ツールにログインすると、メインの「Dashboard」画面となり、サーバー、OS、トラフィック等の一般情報が表示されます。左端のナビゲーションバーからは、サーバー・ネットワーク・ストレージ接続関連の設定に加え、性能監視・VMWare ツールとの連携、ユーザー別セキュリティ管理等の機能を選択できます。
図5:XMS メイン画面(クリックで拡大) |