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クラウドからシステムの自動運用を目指す!

2011年6月29日(水)
尾方 一成

これまで3回にわたって、I/O仮想化を利用したリモートデータセンターの運用ソリューションについてご紹介してきました。最終回の第4回では、プライベートクラウド化したデータセンターインフラを使用してシステムの自動運用を目指してみましょう。

1. クラスタシステムによる事業継続と災害対策

自然災害や人為的災害など予期せぬ事態によるシステム中断は長引けば長引くほど損失が増大します。 それはビジネスチャンスを喪失するだけでなく、関連取引先への影響や社会的信用の失墜など、企業の根幹を揺るがす事態にさえもなりかねません。

図1:単にクラスタシステムというだけでは安心できない(クリックで拡大)

クラスタシステムは、ハードウエア、ソフトウエア、ネットワークの全てにわたって冗長性を確保する事で、障害時の業務継続性を高めるシステムです。しかしながら、一般的なクラスタシステムでは停電や災害などの外的要因に起因した障害に対しては業務停止の危険性があります。

2. NEC CLUSTERPROによる遠隔クラスタ

ここでは遠隔クラスタソリューションの1例として、NEC CLUSTERPROを使って解説します。 CLUSTERPROは、ネットワークミラーリング機能により、離れた場所にあるサーバーでクラスタシステムを構築する事ができます。 本社・支社間や、遠隔地のデータセンターへ待機サーバーを設置する事により、災害の影響が軽微な地域で業務を継続する事ができます。

(1)バックアップソリューションの問題点

災害対策としてバックアップデータのみ遠隔地に移送する方法がありますが、事業継続性の観点では以下の問題点があります。

  • バックアップデータからの復旧のため最新のデータは失われます
  • 保守要員が駆けつけ、リストアが完了するまでシステムは停止したままです
  • 業務復旧までの作業時間と人件費、さらにその間の機会損失などのコストがかかります

(2)遠隔クラスタによる解決

遠隔クラスタは、ネットワークミラーリング機能により災害対策を可能とするクラスタシステムです。 常に全てのサーバーが最新のデータを保持しているため、災害時も遠隔地で自動的に業務を継続できます。 手作業での復旧が不要なため、煩雑な復旧手順や作業コストの削減が可能です。 さらにシステムの停止時間も数分程度で済むため、機会損失を最小化できます。

図2:遠隔クラスタの特長(クリックで拡大)

(3)遠隔クラスタの特長

  • 常に最新のデータをミラーリングします
  • 1分~数分程度のダウンタイムで自動的に業務の切り替えができます
  • 差分データのみミラーリングを行うため、大容量データを扱うシステムにも対応します
  • 非同期ミラー方式により、狭帯域のネットワークでも構築できます
  • 既存のシステムを、遠隔クラスタシステムに拡張できます

図3:遠隔クラスタによる業務継続イメージ(クリックで拡大)

3. 遠隔クラスタの導入事例

CLUSTERPROによる遠隔クラスタ導入例の一部をご紹介します。

業種 区間 距離 用途
電力 神奈川→沖縄 1,500km SQL Server
化学繊維 東京⇔大阪(A-A) 390km Oracle
公共 神奈川→大阪 370km ファイルサーバー
製造 東京→大阪 390km ファイルサーバー
金融 神奈川→大阪 370km Oracle
電力 名古屋→大阪 140km ファイルサーバー
医療 北陸→大阪 170km Oracle+パッケージ
金融 千葉→東京 80km Oracle
製造 首都圏近郊 60km Oracle+ファイルサーバー
水産 埼玉→東京 50km Oracle
アパレル 岡山 5km SQL Server, Lotus Notes/Domino

4. 障害検出後の業務切り換えの仕組み

CLUSTERPROの障害監視対象は、大きく次の3つのカテゴリに分かれます。

  • ハードウエア装置に対する監視(ローカル/共有ディスク、アダプタカード)
  • OSに対する監視(OSのストール検知)
  • アプリケーションに対する監視(プロセスID監視、その他オプション監視)

ここで大事なポイントは、現用系と同様の監視を待機系側でも常に行っているため、待機系側の異常を検出した場合には事前通知が可能になっています。つまり、フェイルオーバーする際に、待機系から現用系へディスクアクセスが不可能な状態になっていたために業務継続が失敗してしまうような事態を、未然に防ぐ事ができます。

図4:障害検出後の業務切替の仕組み(クリックで拡大)

CLUSTERPRO の詳細については、第2回:日本が生んだ、ビジネスを守る信頼のブランド「CLUSTERPRO」 もご参照ください。

NEC社のホームページにはその他関連ソリューションのご紹介もあります。こちらもぜひご覧ください。
 →参照:ソリューション: 高可用性クラスタリング CLUSTERPRO | NEC

シーゴシステムズ・ジャパン株式会社 代表取締役

国内システムインテグレータでの基幹システム開発エンジニアの経験を経て、その後米国通信機器ベンダーで営業・マーケティングを担当。2007年にシーゴシステムズ・ジャパンに入社し、現在に至る。Mr. I/O(Issei Ogata)として、「I/O仮想化」の普及に奔走する毎日。www.xsigo.co.jp/

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