Intelがパソコンを手放すときが来た - コンピュータビジョン技術で自動運転市場にギア入れ
Intelは自動運転およびIoTの強化のため、Itseezを買収した。
Venture Beatが報じたように、Intelはカリフォルニアを拠点とするコンピュータビジョンに特化したスタートアップ企業を買収した。彼らの技術には、実際の映像を使ったアクションの自動化や意思決定のための情報供給などが含まれる。
「IntelはPC企業から、クラウドや多くのスマートデバイスを動かす企業へと変わろうとしている。これらのデバイスは、Intelの技術を使って"モノ"から生み出されるデータを処理し、クラウドで分析されたデータから学習し、驚きの体験を提供できるようになる」とIntel IoTグループの副社長 ダグ・デービス氏は語った。
今回の買収は、自動運転市場に向けた技術開発にIntelがより深く関わることを示唆するものである。デービス氏は、コンピュータビジョンが自動運転、医療映像処理、セキュリティシステムといった用途において、早くも重要なテクノロジーになってきていると語る。
ItseezはIoT戦略の武器となる
デービス氏によると、ItseezはIntelのIoTグループの顧客が安全監視や工場検査、自動運転といった分野でアプリケーションの構築をする手助けのために統合されるという。Itseezは、セキュリティや自動運転を含む様々な用途のソフトを開発している。
また、同社はコンピュータビジョンの規格である「OpenVX」や「OpenCV」にも大きく貢献している。
「我々は、これら規格により深く貢献し、業界がOpenVX準拠に移行するための架け橋となるテクノロジーを策定する」とデービス氏は言う。
Morgan Stanleyは、自動運転車によって年間の生産性は5,070億ドル向上すると予測している。だが、実際に形になるのは、今取り掛かっている数多いハードルが克服されてからのことになるとデービス氏は言う。
「これは大変良い機会だが、その機会にありつく前に現実問題として山積みとなっている技術的課題をどうにかしなければならない。ソリューションには処理能力や接続性、セキュリティ、マシンラーニング、対人インターフェイス、機能的安全性がシームレスに提供される必要がある」と彼は語った。
(ReadWrite[日本版] 編集部)
ReadWrite[日本版] 編集部
[原文]
連載バックナンバー
Think ITメルマガ会員登録受付中
全文検索エンジンによるおすすめ記事
- オープンソースのコンピュータービジョンライブラリ「OpenVX 1.2」リリース
- 開発ボード『Joule』を発表、IntelはIoTで何を実現しようというのか
- 車が「1日4000GBの情報を生み出す」新時代のために我々がすべきこと
- 低価格でデビューを飾るIntelのQuarkボード
- IntelのYogitech買収はすべて安全の為だ
- IoT開発の楽しさは「多様性」にある
- IoT開発の楽しさは「多様性」にある
- アップルの新しいMacBookにより、ジョブズの方針は幕を下ろす
- IoTセキュリティ市場を盛り上げるのは「公益事業」である
- IoTで自販機業界が激変、次世代スマート自販機は未来のコンビニになる