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デスクトップ仮想化最新技術XenDesktop 4 FP1/XenClient

2010年6月1日(火)
北瀬 公彦

約1年前、「さまざまなシーンで活躍するXenシリーズ」という連載で、シトリックス・システムズ(以下シトリックス)が提供している仮想化技術を解説しました。今回は、さらに進化したシトリックスの仮想化技術を解説していきたいと思います。

第1回では、2010年3月にリリースした「Citrix XenDesktop 4 FP1」で提供される最新技術と、2010年5月12日(米国時間)に発表した「Citrix XenClient Express(RC版)」について解説していきます。

デスクトップ仮想化でスムーズなWindows 7への移行

2009年の10月にWindows 7が提供開始され、そのシェアはすでに10%を超えているようです。調査会社の米Net Applicationsによると、世界のOSのシェアは2010年3月の時点で、以下の割合になっています。

  • Windows XP: 64.46%
  • Windows Vista: 16.01%
  • Windows 7: 10.23%

また、Windows XPのメインストリームサポートが2009年の4月で終了し、延長サポート終了も2014年の4月に迫ってきています。さらに、Windows 2000の延長サポートも2010年7月に終了予定となっています。

今後ますます、Windows 7への移行に拍車がかかると思われます。

そんな中、クライアントPCのWindows 7への移行策の1つとして、デスクトップ仮想化を考慮することが多くなってきました。デスクトップ仮想化を採用する主なメリットは前回の連載でも触れていますが、それ以外に、ここ1年でシンクライアントやスマートフォンなど安価で多様なクライアント端末が市場に登場してきたこともデスクトップ仮想化がクローズ・アップされる要因の1つだと思います。シトリックスでは、iPadやiPhoneといったスマートフォン向けのXenDesktop用クライアントの開発にも力を入れています。

調査会社のIDCでは、デスクトップ仮想化ソフトウエア市場を、2008年~2013年に年間平均で61.8%と非常に高い成長率で推移すると予測しています。さらに、クライアント仮想化の2013年までの累積導入率は、法人向けクライアントPCの稼働台数に対して36.5%まで拡大するとみています。

以降では、デスクトップ仮想化の代表格であるCitrix XenDesktop 4のキー・テクノロジである「FlexCastテクノロジ」と「HDXテクノロジ」と、業界初のベアメタル型クライアントハイパーバイザである、Citrix XenClientについて説明していきたいと思います。

FlexCastテクノロジ

クライアントPCのリプレースのためにデスクトップ仮想化を考慮している企業では、仮想デスクトップを全社展開する必要があり、さまざまなユーザー(営業社員、一般的なナレッジ・ワーカー、エンジニア、派遣社員、コール・センターや販売員など)に、最適なデスクトップを提供する必要があります。

Citrix XenDesktopは、FlexCastと呼ばれる技術により、ユーザーに合わせて下記の5種類のデスクトップを提供することが可能です。

図1: ユーザーに応じて異なるデスクトップを提供

サーバー・ベース型

WindowsサーバーOS(Windows Server 2008 R2など)のデスクトップを画面転送プロトコル(ICA)経由でローカル端末に画面転送する方法です。

定型業務を行うタスク・ワーカーにとって、安全性とコスト効率がもっとも高いアプローチが、サーバー・ベースの共有型仮想デスクトップです。

ユーザーごとのカスタマイズが不要で、標準化された定型のデスクトップが各ユーザーに提供されます。1台のサーバーで最大数百人ものユーザーをサポート可能なことから、他のどの仮想デスクトップ・テクノロジよりもコスト削減効果を発揮します。

図2: サーバー・ベース型(クリックで拡大)

仮想PC型

仮想マシン上にインストールしたWindowsクライアントOSのデスクトップを、画面転送プロトコル(ICA)経由でローカル端末に画面転送する方法です。

XenDesktopの特徴の1つは、対応するハイパーバイザ(サーバー仮想化ソフト)がCitrix XenServer、Microsoft Hyper-V、VMWare ESX/vSphereと多岐にわたることです。よりパーソナライズされたデスクトップを必要とするオフィス・ワーカーには、多くの場合で、この仮想PC型が最適なアプローチとなります。

「VDI(仮想デスクトップ・インフラストラクチャ)」として語られることもあります。各ユーザーのデスクトップが専用の仮想マシンで稼働することから、集中型管理とユーザー単位の完全なパーソナライゼーションの両方のメリットを併せ持ちます。通常はサーバー1台につき数十台程度のデスクトップをサポートすることが可能です。

図3: 仮想PC型

ブレードPC型

物理マシン上にインストールしたWindowsクライアントOSのデスクトップを、画面転送プロトコル(ICA)経由でローカル端末に画面転送する方法です。

3D(3次元)CADアプリケーションの様な、ハイエンドのプロフェッショナル・アプリケーションを実行するパワー・ユーザーの場合、ブレードPC型もまた魅力的な選択肢です。

このアプローチでは、集中化のすべてのメリットを提供する一方で、ブレード1台につき1つのデスクトップのみをホスティングするため、各ユーザー専用の処理能力を確保することができます。

図4: ブレードPC型(クリックで拡大)

ネット・ブート型

ネットワーク・ストレージ上にある物理ディスク・イメージからOSをネットブートする方法です。

上記の3つのアプローチと違い、ローカル端末のリソースを使用します。既存のPCリソースを利用して、データ・センターのオーバーヘッドを最小限に抑えることで、コストをかけることなく簡単にデスクトップ仮想化を導入できます。

これは、データ・セキュリティの最大化のためにディスクレスPCやシンクライアント・デバイスを使用している政府や大学の研究室にとっても、理想的な選択肢と言えます。

図5: ネット・ブート型(クリックで拡大)
CloudStack Day Japan 2014実行委員

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