コンテンツ管理や情報漏えい防止に力を発揮するECM、Alfrescoとは
Alfrescoでできること
Alfrescoは以下の図4で紹介する通り、基本的な文書管理機能、レコード管理、情報共有、Webコンテンツ管理、そしてBPM/ワークフロー機能をカバーします。
これらの機能は、Alfresco ShareというWeb UIからその機能を利用することができますが、CIFSやFTP、WebDAV、さらにはIMAPからもアクセスすることができます。
文書管理機能
Alfrescoは企業のコンテンツ管理基盤として必要な要件を網羅しています。主な機能としては、バージョン管理、ドキュメント間のリンク、セキュリティ、認証、監査証跡、検索、トランスフォーメーションサービス、自動属性抽出、カテゴリ管理などです。そしてこれらの機能はハイブリッドコンテンツプラットフォームとして、オンプレミスおよびクラウドの両方で提供されます。
レコード管理機能
従来のECMが持つレコード管理機能はユーザーにとって決して使いやすいものではなく、利用するにはスペシャリストが必要なほどでした。Alfrescoのレコード管理機能は、ユーザーに利用しやすい設計になっており、ファイルの保管についてはWebのユーザーインターフェースだけではなく、CIFSやIMAP経由でも行うことが可能です。
Alfrescoのレコード管理機能は、オープンソースでは初めて米国国防省の電子レコード管理アプリケーションに関するDoD 5015.02-STD 認定を取得しています。このDoD 5015.02-STDという規格は今後、軍や公共機関の電子記録だけではなく、一般の企業のレコード管理についてもベースになる可能性があります。
情報共有機能
Alfrescoでは、文書や画像データ等のコンテンツの共有機能だけではなく、WikiやBlogの形式で情報を共有することができます。また、データリスト機能によって、表形式のデータを格納することも可能です。情報共有機能については次回以降で詳しく説明する予定です。
ワークフロー機能
Alfrescoでは軽量なビジネスプロセスエンジンのActivitiを利用し、その上にワークフローを提供しています。Activitiは特定のアプリケーションやクラウドシステムのために利用できるように考えられたもので、プロセス仮想マシンアーキテクチャを採用しています。BPMN 2.0でプロセスを記述し、単一言語に縛られることなく、様々な言語で具体的な記述を行うことが可能です。
さらに、Alfresco One 4.2ではオンプレミス(Alfresco One)とクラウド(Alfresco in the cloud)との間でワークフローを使用することができます。これによって、取引先への資料の閲覧確認や、見積の依頼などの場面において、社外のユーザをシステムとしてビジネスプロセスに取り込むことができるので、ドキュメントが介在するビジネスプロセスの管理を社外にまで広げ、ビジネスをより効率的に行えるようになります。
次回は、Alfresco のメインのユーザーインターフェースであるAlfresco Shareで利用できる機能を紹介します。
このコンテンツは、オープンソース総合情報サイト「OSSNews」が提供・監修しています。 「OSSNews」では、オープンソースに関する、最新情報、イベント情報やバージョン情報を掲載しています。 Alfrescoのライセンスや動作環境などのソフトウェア情報もご確認できます。
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