VMware Virtual SANで実現するストレージ仮想化:Part2 データの読み書きと耐障害性
2014年4月10日(木)
障害時の挙動について
前回は、VSANのストレージポリシー、そして今回はVSANのデータの読み込みと書き込み方法について解説しました。VSAN環境ではストレージポリシーを適応することで仮想マシンを保護することができますが、今回は障害時の挙動について解説します。まずはVSANの健全性を示すステータスを説明します。VSANのステータスは以下の4つです。
- Active:健全な状態。VSAN環境は正常に動作している。
- Absent:一時的な障害として認識している状態。障害を検知してから60分(デフォルト)経過すると恒久的な障害と認識する。
- Degraded:恒久的な障害として認識している状態。恒久的な障害と判断した場合、他のESXiホストへデータを複製します。
- Reconfiguring:データを同期中と認識している状態。
ESXiホスト障害時の挙動について
VSANではESXiホストやハードディスクに障害が発生したとしても、即座に失ったデータを複製することはありません。発生した障害が一時的なものか判別するためです。障害検知から60分(デフォルト)経過すると恒久的な障害と判断し、他のESXiホストへデータの複製を開始します。
ハードディスク障害時の挙動について
ハードディスクについては一時的な障害とは想定されにくいため、障害を検知次第、すぐにデータの復旧が開始されます。
フラッシュデバイス障害時の挙動について
フラッシュデバイスが障害した場合にはステータスが「Absent」または「Degraded」のどちらかのステータスになります。いずれのステータスも障害のあったフラッシュデバイスが所属するディスクグループ自体は利用できなくなります。また、「Absent」のステータスでは一時的な障害と判断すると前述しましたが、フラッシュデバイスの障害については、「Absent」は「Degraded」と同様の挙動となり、即座にデータの復旧が開始されます。
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