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Node.jsとIO.jsに和解の可能性

2015年3月11日(水)
ReadWrite Japan

内紛から3か月後、JavaScriptのフレームワークで人気のオープンソース、Node.jsは、ライバル・バージョンを作った反対派と和解しつつあるようだ。

ミカエル・ロジャースは、かつてNodeの中心的存在となって貢献し、現在はそのライバルであるコミュニティを率いている。彼は2月26日深夜、IOのGitHubリポジトリに和解を提案する投稿を行った。

「Node.jsとIO.jsプロジェクトの融合がどのようになるのか、我々の方針について多くの質問が寄せられました」とロジャースは述べている。「両プロジェクトに従事している人たちは、自分の仕事が無駄にならないかどうかを知りたいと思いますが、各プロジェクトの良い面を保持することもあり得ます」。

この提案はNodeのGitHubリポジトリにもコピーされているので、Joyentがこの展開を認知しているのは間違いない。この投稿には同コミュニティの開発者から100件近くのコメントが寄せられ、議論が活発に交わされている。

この投稿は草案であり、「コミュニティから寄せられた意見に基づいて継続的に更新され、編集される」とロジャースは述べている。コミュニティの関心が多く寄せられているのは、Nodeの方向性が異なることだ。Nodeは法人顧客に安定性を提供することを支持しており、IOは新たなテクノロジーで限界に挑みたいと考えている開発者によって推進されている。

もう一つ大きく関心を集めているのは、Nodeのリーダーシップが流動的であることだ。元管理企業のJoyentが新たな財団にNodeの管理を任せているが、この財団の運営方法はまだ明らかではない。IOの支持者は、有能な貢献者がNodeの方向性に大きな発言権を持てるような、包括的で民主的なモデルを求めている。しかし彼らは、財団がNodeが抱える法人顧客の利益を優先することを恐れている。

Node Summitの出席者はNodeとIOの分裂を「部屋に閉じ込められた象」に例えたが、2月の同サミットで両者の緊張は最高潮に達した。Nodeは現在開始から4年目になるが、今ではもはや、Nodeを利用するようユーザーを説得する必要がないほど定着している。だが、信頼性と継続的な発展を疑われるようなことになれば、公の場での内紛は利用をためらわせることになりかねない。

両コミュニティのリーダーは共に、和解が最優先事項であることを明らかにしている。JoyentのCEO、スコット・ハモンドが述べたように、関係者は皆同じこと、すなわちコミュニティ主導のプロジェクトを望んでいる。

この草案は派閥争いを超えた最初の一歩になるかもしれない。

トップ画像提供:Matthew Rutledge

Lauren Orsini
[原文]

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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