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Google NowのオープンAPIはSiriやCortanaにとって厄介な存在に

2015年3月25日(水)
ReadWrite Japan

グーグルのパーソナル・デジタル・アシスタントはかなり強力なものになりつつある。Google Now はウェブサイトを勧めたり、用事や人との約束を忘れずに通知したり、全Androidユーザーのパーソナル・デジタル執事となってくれる。このオープンAPIが、まもなく開発者に提供される予定である。14日のSXSW で、プロダクト・ディレクターのアパルナ・チェナプラガダは聴衆にそう語った。

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ほぼ全種類のアプリがGoogle Nowと連携し、より適切な通知やおすすめがユーザーに提供されるだろう。つまり、グーグルはデジタル通知の混乱にあえぐアップルやマイクロソフトを出し抜く可能性があるということだ。

ユーザー・アクティビティに基づくおすすめ機能

Google Nowの予想能力は2012年に初めてサービスを開始して以来、よりスマートになってきたとチェナプラガダは語った。Google Nowチームは、当初どの通知やアプリが最も役立つかを推測するのみだったが、ユーザーやアクティビティ・データを広く獲得して以降、Google Nowのおすすめの精度を上げてきた。

だが、グーグルがオープンAPIを提供すれば、Google Nowと連携しようとするアプリや通知はますます増えるだろう。Google Nowはアプリ利用におけるパターンに基づいて、各ユーザーに最適な通知を決定することになる。

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既に30以上のサードパーティー・アプリとGoogle Nowが連携している例

十分にスマートなようではあるが、実際にGoogle Nowがどう動作するかはまだ不明だ。Android Wearのスマートウォッチで、私はまだ通知をスワイプして非表示にしている。Google Nowで不要だと設定したものについてもだ。Google Nowのおすすめ成功率は毎日65から75%といったところだろう。サードパーティー・アプリが増えて競争が高まれば、ノイズを取り除き、重要度の高い通知を見つけるのはユーザーにとって難しくなるはずだ。

SiriとCortanaに続いてGoogle Nowが登場

だが、チェナプラガダはグーグルが今後半年から1年の間にオープンAPIを本格的に展開する予定だと述べている。既にチームはGoogle Nowと連携する30以上のサードパーティー・アプリで実験を続けているのだから、問題を解決するには十分な期間だ。

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マイクロソフトのCortanaの動作例

グーグルが優れている分野があるとすれば、それは大量のデータを扱い、ユーザーに最善の結果を提供することだ。マイクロソフトは、他のプラットフォームにもCortanaを提供しようと計画している。その際、すでに素晴らしいスタートを見せているGoogle Nowに対し、巻き返しを図ることが最大の難関となるだろう。マイクロソフトが開発者にオープンAPIを提供していることは忘れよう。同社がGoogle Nowと同じくらい豊富な機能を提供する前に、Cortanaが実際にユーザーの端末で利用されるのが先なのだ。

一方、SiriはアップルのiOS端末以外に提供される予定はない。そして、Siriを他のアプリに開放することもあまりしてこなかった。Google NowがiOSでも利用可能になれば、来るべきオープンAPIは、iOS端末上でも優れたサービスを提供し、優勢を築く可能性がある。多数のAndroidユーザーが、今までよりもずっと自由にGoogle Nowを使えるようになって喜ぶことは言わずもがなだ。

画像提供:Google
Cortana画像提供:Microsoft

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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