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Apple TVにはSiriとアプリが搭載されるとの報道―だがそれだけではない

2015年4月1日(水)
ReadWrite Japan

アップルはApple TVの体験をさらに優れたものにしようとしているが、製品の増分更新は行われないとBuzzFeedが報じた。報道によると、今夏にリリースされる最新版Apple TVのコンテンツ配信セットトップでは、App Storeと待望の音声認識機能、Siriへのアクセスが可能になる。

アップルがApple TVの新製品を発表するのは2年以上ぶりとなる。先ごろ同社は、既存の第3世代のセットトップボックス価格を99米ドルから69米ドルに引き下げたばかりだ。新モデルの公表前に値下げを発表するのは既にお馴染みのことだ。

iPadやCarPlay のテクノロジーから、まもなく発売のApple Watchに至るまで、同社はSiriをあらゆる製品に搭載している。音声認識機能はテレビにとっても新しい基本機能となってきている。アマゾンのFire TV、グーグルのNexus Player、サムスンのSmart TV、マイクロソフトのXboxゲーム機などには全て音声検索や音声ナビゲーション機能が搭載されている。

だが、本当の目玉はApp Storeの統合だ。既存Apple TVのセットトップボックスではユーザーが新しいアプリやチャンネルをダウンロードすることはできない。アップルがインストールまたはアップデートしたものに限られている。この致命的な欠点のため、Apple TVに接続されたテレビではiPhoneやiPadと同じアプリを利用することはできず、ユーザーにとっては長らく不満の種だった。

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最新版のApple TVでは以下の点が特徴となると予想されている。新デザイン、より高速なプロセッサ(おそらくアップルの最新A8チップの別バージョン)、現在の8GBを超える容量。また、マイク/ Siriボタンを搭載する新設計のリモコンなどもそこに加わる。

このタイミングには大きな意味がある。主なテック系企業はここ1、2年間、テレビ分野におけるテクノロジー開発を重視してきた。2013年にグーグルがChromecastで大きく成功を収めたことにより、業界全体ではないにしても、少なくとも一部でその機運が高まっている。一方、関連分野でも盛り上がりを見せており、アップルがこの時期に新Apple TVをリリースするのは理にかなっているだろう。

HomeKitとお留守番

だが、リビングを支配することだけがアップルの最終目標ではない。同社は家全体を我が物にしようとしている。

HomeKitはスマートホーム端末を動かすアップルのソフトウェア・フレームワークだ。BuzzFeedの報道によれば、この最新版Apple TVはある程度HomeKitと連携して動作するという。補助的な機能というよりも、これこそが重要な点なのではないだろうか。

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テレビはスマートホームのコマンド・センターとして魅力的だ。音声認識機能や外部の開発者との一体化もまたコネクテッドホーム・システムの鍵となる。そのためアップルは、リビングでエンタメを提供するにとどまらず、将来的にスマートホーム分野で主役となるための地ならしをしているのかもしれない。

しかし、今のところ同社は自社のテレビ製品をなるべく多くの家庭へ導入することに主眼を置いているようだ。その努力を実らせるべく、同社は独立動画配信サービスHBO Nowに関してHBOと提携し、Apple TVが最初の3か月間、独占的に配信を行うこととなった。

今夏に発売のセットトップと同時に、アップルはオンデマンドの番組制作やインターネットによるテレビ中継を謳った新たな配信サービスも発表する予定だとウォール・ストリート・ジャーナルは報じた。このサービスはケーブルテレビ解約希望者をターゲットにしており、今秋にサービスを開始するとみられる。

※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちらをご覧ください。

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