カラーマネジメントって何?
モニターキャリブレーション
写真に携わる仕事をしている方で、モニターでしか色の判断ができない場合は、キャリブレーションがされているモニターというのが必須になります。今では測定機の種類も増え、モニターのキャリブレーションに機能が限定されたものは、手に入りやすい価格のものがいくつかあります。
写真データを扱う方でまだ試されていない方にはもちろんですが、自分のモニターの色に疑問をもたれてた方にもぜひ実践していただきたいカラーマネジメントだと思います。
モニターのキャリブレーション方法ですが、大きく分けて2タイプあります。
1つ目は、専用ソフトを立ち上げ、キャリブレーター本体をモニターの表面に固定するとあとは半自動的に測定してくれるタイプのものです。
2つ目は、手動にて各詳細設定をする事により、より精度の高い、自分の環境や用途に合ったキャリブレーションが行えるタイプのものです。
設定項目には白色点(色温度)、ガンマ、輝度などがありますが、筆者の場合は白色点が印刷用基準の5000k、ガンマ2.2、輝度80cd(カンデラ)で測定しています。
ただし印刷が前提ではない方、個人でプリントを楽しむ程度の方でしたら、個人差はあると思いますが5000kはかなり赤く感じたり、80cdでは暗く感じる方も少なくないと思います。その場合は6500kをお勧めします。筆者は会社用のモニターは5000k、自宅用のモニターは6500kでキャリブレーションをしています。
カラープロファイル
Adobe Photoshopほどカラーマネジメントに対して柔軟なアプリケーションはないのではないでしょうか。設定項目も細かいため、若干難しく感じてしまうかもしれないので最低限必要なポイントだけ説明します。
Photoshopは写真を扱うアプリケーションなので基本の作業環境はRGBになります。そんなRGBプロファイルは前ページでも触れましたが、Photoshopの使用目的、また画像の用途によってはAdobeRGBとsRGBの2種類をうまく使い分ける事がとても重要になってきます。
まず両者の簡単な違いですが、AdobeRGBの方がsRGBよりも色空間は広く、再現できる色域も広いという事です。ただ、一般的なデジタルカメラ、モニターなどのカラースペースはsRGBのものが多く、また、Windowsの基準となる色空間もsRGB、JPEGファイルの基準もsRGBという事で、環境によってはsRGBのみで全く問題ない方もたくさんいらっしゃると思います。
では、カメラマンやレタッチャー、デジタル写真愛好家の方々はというと、ほとんどの方はAdobeRGBを選ばれているのではないでしょうか。理由としては、まずは色の再現領域が広い事、商業印刷に適している事、モニターやプリンターなどが技術向上によりAdobeRGBをカバーしてきている事などがあげられます。
AdobeRGBでしか再現できない色域もありますので、鮮やかな写真などでは、ぜひ試してください。ただsRGBからAdobeRGBへ変換する時は、まず作業スペースをAdobeRGBにし、初めてPhotoshopで開く時やレタッチ前に変換する事をお勧めします。途中で変換も可能ですが、大幅に色が変わってしまう可能性もあります。