元データ不在の危機を回避!
SWFのインポートから、FLAへのエクスポートへ
Free Motion 2がSWFファイル解析機能を持ったFlash作成ソフトウエアであるのに対して、「Motion Decompiler 2」はSWFファイルの解析部分にのみ特化したソフトウエアです。
こちらもSWFファイルの読み込みは、Free Motion 2と同様にWebブラウザのプラグイン「SWF Catcher」を使用します。
SWF Catcherで読み込んだSWFファイルは、Motion Decompiler 2で開くことができます。Motion Decompiler 2がFree Motion 2と違う点は、先ほどのFree Motion 2は独自のFree Motion(sqf)ファイル内での編集作業のみでしたが、Motion Decompiler 2はさらにFLAファイル形式にエクスポートすることができます。ということはプロテクトされた状態でパブリッシュしたSWFファイルを、制作時に再現してAdobe Flashに戻すことができるのです。
ここで読み込める内容を検証してみたところ、FLAファイル内のシェイプ、シェイプトゥイーン、イメージ画像、サウンド、FLV動画、フォント、テキスト、ActionScriptのほかに、外部ファイルのActionScript(.asファイル)やクラスパスも再構築された形で再現することができました。
実際に筆者がAdobe Flashで作成したSWFを、そのままMotion Decompiler 2でエクスポートしてみたところ、レイヤー名、シンボル名の置き換え以外は見た目が同じに再現されていました。ただActionScirptの記述内で一部変数名が置き換わる個所がありましたが、元データの解析という面で考えてみると特に影響はありませんでした。
SWF解析に特化したMotion Decompiler 2
Motion Decompiler 2は解析に特化しているソフトウエアなので、ムービークリップ構成やActionScriptの記述構成が一覧としてリスト化されます。この点ではAdobe Flashよりも、判別が理解しやすいでしょう。Adobe Flashであれば、ほかの人が作成したファイルを開いても、どこに何の記述がされているのか解読するのにかなりの時間を要してしまいます。
このソフトウエアを使えば、サイト上に公開している一般のFlashコンテンツを読み込み、高度なActionScirptを参照することも可能になります。
その一方で、SWF内のすべての要素を編集状態に再現することができるので、内部に含まれる画像や動画、音楽といった権利が含まれているファイルの取り扱いには、クリエイターとして十分に注意する必要があるでしょう。
次回は、Flashでのオートデモ作成に特化したソフトウエアを紹介していきます。