Flash Liteの基本を学ぼう!
Flash Liteの概要と活用法
Flash Liteとは、簡単に言えば、携帯電話でFlashの閲覧を可能としたバージョンのことです。2003年に発表されたNTT docomoの505iシリーズなどから対応されはじめました。
当初は「パケット代がかかる」「処理が重い」などの声も少なくありませんでしたが、パケット定額制などの導入や、機種のスペック向上、そして、携帯サイトの利用頻度が増えている今、携帯でのFlashの需要性は高まってきています。
その大きな理由は2つあります。
1つ目は、Flashの大きな特徴でもある、高度なアニメーションとインタラクティブ性です。アニメーションを活用することにより、楽しそう・面白そうな雰囲気、またはインパクトなどを与えるイメージ訴求力は、ただの静止画やGIF画像よりも高い効果を狙うことができます。また、ゲームや遊び系コンテンツなどもFlashを利用されるケースが増えています。
2つ目は、携帯画面の大きさです。ご存じの通り、パソコンの画面に比べて携帯電話の画面サイズは極端に小さなものとなります。その限られたスペースに大量の情報を詰め込もうとすると、ページ数が膨大化したり、縦のスクロール量が極端に長くなってしまいます。しかし、Flashを利用して、うまく情報を見せていくことにより、1画面で多くの情報を簡単に分かりやすく伝えることも可能となります。
現状ではまだFlash Lite 1.1が主役
現在、Flash Liteのバージョンは、1.0/1.1/2.0/3.0があります。そして、この中で最も多く対応しているバージョンが1.1となります。バージョン1.1は2004年6月に発売され、それ以降、ほとんどの機種がFlash Lite 1.1を閲覧することができます。
また、現在、新しいバージョンが、2.0/3.0と出てきていますが、NTT docomoは 2.0に対応しておらず、比較的新しい機種で3.0に対応しています。また、SoftBankも最近登場した最新機種の一部で3.0に対応しました。auは、まだ3.0に未対応となります(※2008年9月現在)。
各キャリアに対応させる場合は、やはり今のところFlash Lite 1.1で開発するのが無難な選択となります。もちろん、1.1でもさまざまなタイプのコンテンツを制作することが可能です。
PCであれば、Flash Playerをダウンロードして最新版にアップデートすることが可能ですが、携帯電話の場合、最新版へのアップデートを行うことができません。そのため、プリインストールされているバージョンでしか閲覧することしかできないのです。また、PC版と同じく下位バージョンとの互換性があるため、Flash Lite 1.1環境にてFlash Lite 1.0で書き出したSWFファイルを閲覧することができます。
Flash Lite 1.1を覚えていく上で、少しネックとなる部分があります。それは、Flash Lite 1.1は Flash 4ベースの仕様となっている点です。そのため、スクリプトの記述方法が、PCコンテンツを制作する場合と少し異なってきます。既に、Flash 5以上の環境でPCコンテンツを構築している方にとっては戸惑う部分も多く感じるかと思いますが、本連載で基礎的な部分から解説をしていきますので、ぜひご参考にしていただければと思います。
次のページでは、Flash Lite 1.1の基本仕様と再生方法について解説していきます。