元データ不在の危機を回避!
Free Motion 2のSWFファイル解析機能
今回紹介する「Free Motion 2」は前ページのケースで活用できるソフトウエアです。このソフトの最大の特徴は、書き出されたSWFファイルをインポートして再編集する機能を持っていることです。手元にあるSWFを直接メニューから開くことができますし、またサーバー上にアップされて、Webサイトとして公開されているコンテンツ内からSWFファイルを読み込んで、インポートする方法もあります。
この場合は、まずWebブラウザに「SWF Catcher」というプラグインをインストールします。このプラグインはWindowsのInternet Explorer用とハイブリッドのFirefox用があります。「SWF Catcher」をインストールした状態で、Flashコンテンツを含んだWebサイトを表示させてプラグインを動作させると、ソースを開くことなく自動的にSWFファイルを探してきて保存し、Free Motion 2で開く流れになります。
SWFの読み込みについて検証してみたところ、SWFファイル内にフォントデータを埋め込んでいるケースでは、同じフォントがなければ置き換えるか、アウトラインにする選択肢があります。またそれ以外では、SWFファイルには編集時のレイヤー名やライブラリのシンボル名はパブリッシュされていませんので、これらの名前は任意のものに置き換えられます。この2点を除けば、ほぼ制作時と同様の状態を再現することができます。
Free Motion 2の編集機能
Free Motion 2は、前回解説したKoolMovesと同様にFlash作成ソフトウエアでもあります。
保存形式としては独自のFreeMotino(sqf)ファイルを使用しますが、機能的には本家のAdobe Flashとあまり差がありません。ソフトウエアの操作方法もAdobe Flashとほとんど同じUI(ユーザー・インターフェース)を持っていますので、Adobe Flashに慣れたユーザーであれば、初めてでも難なく操作できるはずです。
ActionScriptについては、現行バージョンのFree Motion 2がリリースされたのが1年以上前なので、現段階ではバージョンはActionScript2.0になりますが、おそらく次のバージョンではActionScript3.0対応になると思われます。
このFree Motion 2は、サードパーティー製とは思えないくらい高機能で、通常のムービーやインタラクティブコンテンツを作成するには十分な機能を持ち合わせています。
外注したFlash内のテキストを差し替えたいWebマスターのケースなどでは、まさに使えるソフトウエアでしょう。仮にWebマスターが元データのFLAファイルを所持していたとしても、高価なAdobe Flashを購入するよりは、はるかにローコストで対処できます。
また、元データを無くしたWeb制作者であれば、この便利なソフトで読み込んだSWFファイルをAdboe Flashで再編集できるようにしたいと、きっと願うでしょう。そんなユーザーのためにSWFの解析だけを目的としたソフトウエアがあります。それが次のページで紹介する「Motion Decompiler 2」です。