運用プロセス標準化へ導く統合管理ツール
ITILと現場のノウハウが融合した製品「ITLifeGear」
ITILベースの運用管理ツールであるITLifeGearは、RubyとRuby on Railsで開発されています。Linux環境で稼働し、物理サーバーのほかVMware ServerやVMware ESXでの稼動実績もあります。
では、ITLifeGearの中核となる以下の4つの機能について、解説します。
- インシデント管理
- 構成管理
- 問題管理
- 変更管理
【インシデント管理】
障害や問い合わせを登録します。
- 障害発生から解決に至るまでの過程を、対応履歴などの各項目ベースで入力
- エスカレーション時間のグラフ化や、SLAの達成度合いの計測
- 対応状況の連絡に役立つメール機能や定例会向けの帳票出力機能を搭載。それぞれプロジェクトごとに項目を選択可能
- あらかじめ用意された管理項目以外に、プルダウンやテキスト・エリアなどのさまざまなカスタム項目をプロジェクトごとに追加可能
- 構成管理、問題管理と連携
【構成管理】
機器の基本的な構成情報や契約情報などを登録します。
- ホスト名やシリアル番号、インタフェース、ネットワーク機器のポート、ファームウエアなど各種の情報を管理
- 仮想マシンの管理向けに、サーバー・クラスタ名やデータ・ストア名などを管理項目として付加可能
- CSVのアップロードによる一括登録/更新で、構成機器の最新情報のメンテナンス維持が容易
- 更新履歴で構成情報の変更状況を管理
- インシデント管理、変更管理と連携
【問題管理】
障害の原因と対策を登録します。
- プロジェクト内はもちろん プロジェクトの枠を超えて原因を管理し、ナレッジとして共有
- 原因を詳細な分類でカテゴライズ、あらかじめ編集可能
- インシデント管理の帳票とデータを合わせて出力することで、障害の原因傾向を解析
- インシデント管理、変更管理と連携
【変更管理】
対策作業実施日や内容を登録します。
- 作業やテストの実施予定を構成管理とヒモ付け、変更対象を明確に管理
- 構成管理、問題管理と連携
細部の使い勝手にこだわり
次に、ITLifeGearが備えるユーザー権限について解説します。
ユーザー権限は以下の4種類が存在します。
- システム管理者
- プロジェクト管理者
- 更新者
- 閲覧者
ツール全体の設定管理を行うシステム管理者のほかに、プロジェクト管理者が存在します。プロジェクト管理者は、プロジェクト配下のユーザー管理やカスタム項目の設定などを任されます。また、1ユーザーに複数プロジェクト、それぞれ異なる権限を付与できます。
システム管理者からプロジェクト管理者に権限を委譲/分散することで、管理を容易にしています。1つの運用チームが多数のプロジェクトを扱うことを前提としているためです。
このほかにも、ユーザーの使い勝手を重視した機能を充実させており、単純な操作で重要なデータを見つけやすくしています。以下に例を挙げます。
【インシデント簡易新規登録】
インシデントで入力すべき項目は多くなりがちですが、新規登録時の項目数を3分の1に集約した簡易新規登録を用意。障害受付時の初動を素早くします。
【インシデント検索結果表示の個人設定】
検索結果一覧に表示する項目や件数をユーザーごとに設定します。また、検索条件は構成管理、問題管理と連携し、さまざまな絞り込みが可能です。
【ダッシュボード】
ユーザーが運用担当者なら自身が対応中のインシデント、部署長なら要確認の重要インシデントをマークしておくことで、検索することなく内容を確認できます。
【カレンダー】
各機能で作成したデータを月間カレンダーで一覧します。
【管理者からのお知らせ】
システム管理者もしくはプロジェクト管理者が、システムやプロジェクトの連絡事項を期間指定で掲示します。
次ページでは、ITLifeGear最大の強みであるカスタマイズについて解説します。