モバイルサイトの機能もリッチ化する
まずはモバイルサイトの機能の基本をおさえる
今回はモバイルサイトの機能について考えていきましょう。
PCサイトと比較し、モバイルサイトはいろいろな機能を持ったサイトが多いと思います。例えば、小さなレストランのサイトであっても、集客のためのしくみ、空メール登録や割引クーポンの発行システム等を備えていたりします。美容室などでも最近ではモバイルの予約システムを取り入れているようなケースも多いです。
アクション端末でもある携帯の場合は、ワントゥーワンのマーケティングに有効活用が可能です。いつでもどこでもアクセスできる特性からは、即効性のあるマーケティングツールとして利用できるのです。
このようなツールとしての活用面から、簡易なサイトであっても機能を多く求められる傾向があるのです。
モバイルサイトでの機能と言うと、まずは以下のものが挙げられます。多くはコンバージョンへつなげるためのしくみです。携帯を活用した集客やマーケティングのための基本機能と言って良いでしょう。
・会員へのメルマガ配信
・申し込み/アンケート/応募/資料請求
・QRコードの発行/空メール登録/クーポン発行
・会員登録/管理
・ポイント管理
・予約システム
上記機能を使った店舗集客の一例を挙げると、「QRコード発行→空メール登録→会員管理→会員へのメール送信→クーポン発行→店舗集客へ」となります。
このしくみは飲食店や商店街等でも最近は広く使われています。有名な成功事例では、ファーストフードチェーンの日本マクドナルド社が実施している「とくするケータイサイト(http://www.mcdonalds.co.jp/fanclub/mcd/index.html)」のサービスがあります。
メール配信機能のポイント
モバイルサイトでよく使われる機能の導入は、会員データベースであったり、メール配信であったりと、基本のロジックはPCでの場合と変わりませんが、モバイルの場合には、端末スペックや小さな画面、テンキー入力など、モバイルの特性に配慮した設計をする必要があるのです。
それでは、機能の中でも重要なメール配信関連での機能構築のポイントを紹介します。
まず、携帯サイト会員を集める時に、メールアドレスの取得は必須になりますが、携帯ユーザーは迷惑メールへの対策から、複雑なアドレスを使用している場合が多く、携帯のキー操作から複雑なアドレスを入力させるとタイプミスが起こりやすい問題があります。
会員登録の流れでは、まず確実なアドレス取得のために、空メール送信を基本に考えます。ユーザーがメールアドレスを変更した場合にも、空メールを送るだけで、変更がデータベースに反映されるようにします。
不達のメールアドレスが多いと、キャリアの迷惑メール対策ブロックの対象にもなりやすいので、スムーズなメルマガ配信のためにも常に正確なアドレスの取得は重要です。
また、モバイルでのメール配信で難しいのが、キャリアの迷惑メール対策での受信ブロックの問題です。大量送信した場合にエラーメールが多いと、迷惑メールと見なされ、「一定期間メールが送れない、大幅な遅延」などが受信ブロックのために起こります。
基準は厳しく、配信メールの中に数%でもエラーメールがあると、ブロックの対象になってしまいます。しかし、モバイルの場合は、ユーザーのアドレス変更、受信拒否設定、受信容量オーバーなど、エラーメールは避けられない問題です。
そこで、一度エラーになったメールアドレスには、自動的に次回は送らない処理にする等、常にアドレスがスクリーニングされるしくみが必須となります。