ソニーがVR酔い対策デバイスの新特許を公開
先週は国内最大級のゲームイベント「東京ゲームショウ(TGS2018)」が開催され、エンタメ向けのVR/ARが盛り上がった一方、ハードウェアの進歩に関するものや新情報も多く報じられました。
VRヘッドセットを展開するOculusからはヘッドセットに装着するパーツに関する特許が、またソニーからはVR酔いに関するセンサー機能の特許が、それぞれ報じられています。また、ゲーム配信プラットフォーム「Steam」を運営するValveは、新型VRコントローラー「Knuckles」開発版のアップデートを発表するなど、ハードウェア側での進展が伺える週となりました。
ソニー、HMDの特許公開 VR酔いをセンサーで判断し警告
ソニーが2017年に申請したヘッドマウントディスプレイに関する特許の内容が明らかになりました。VR酔いへの対策が盛り込まれたこのデバイスは、次世代のPlayStation VR(プレイステーションVR、PSVR)向けとも推測されています。
今回公開されたソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)による特許は、PSVRの発売から半年後の2017年前半に出願されました。公開された内容からは、複数のバイオメトリクスセンサーを用いた「VR酔い」対策を見て取ることができます。ヘッドセットが備えるのは、温度計、アイトラッキング用のカメラ、湿度計、外部定位センサーといった様々なパーツです。
ソニーによれば、ヘッドセットはこれらのセンサー類を用いて「健康の閾値」を設定し、VR体験がユーザーにとって刺激が多すぎると判断した時、適切な対応を取るとしています。ヘッドセットにはマイクまで備えられており、ユーザーの「ネガティブな」発言や音を聞き分け、プレイ体験が不快なものか判断するということです。
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ソニー、HMDの特許公開 VR酔いをセンサーで判断し警告
https://www.moguravr.com/sony-hmd-patent/
VRヘッドセットもデコる? OculusがHMDの「カバー」の特許取得
Oculusが2017年に申請した特許が、米国特許商標庁から公開されました。「Fabric wrap for head-mounted display(ヘッドマウントディスプレイの覆い)」という製品です。特許文書中の図から、同社が開発を進める一体型VRヘッドセット、Santa Cruz向けと推測されています。
公開された特許からは、ヘッドセットを装飾するように置かれた覆いの図が確認できます。前後上下左右といった様々な角度から見た図が掲載されていますが、ただの薄い物体にしか見えないものもあります。また設計についての説明も、Oculusの他の特許と比較すると非常に簡潔です。
一方で、使用例を示すために描かれているヘッドセットは、デバイス前面の四隅にトラッキング用カメラがあることから、同社の新型VRヘッドセットSanta Cruzと見て間違いなさそうです。
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VRヘッドセットもデコる?OculusがHMDの“カバー”の特許取得
https://www.moguravr.com/oculus-hmd-cover-patent/
Valveの新型VRコントローラー「Knuckles」開発者版、早くも再アップデート
Valveが開発する新型コントローラー「Knuckles」の開発者版がアップデートされ、「Knuckles EV3」が新たに発表されました。EV2の発表から僅か3ヶ月で行われた今回のアップデートでは、前回ほどの大幅な変更点はありませんが、ユーザーのフィードバックを受けた改善点が素早く盛り込まれています。
Knucklesは、Valve社が2016年末のSteam Dev Daysで発表した新型コントローラーです。現在SteamVRで使われているHTC Viveのコントローラーは、指の動きを再現することが困難ですが、Knucklesには5本の指すべてを認識する仕組みが搭載されています。このため、VRの中でも指を動かし「握る」、「指を立てる」といった動作が可能になります。
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Valveの新型VRコントローラー「Knuckles」開発者版、早くも再アップデート
https://www.moguravr.com/knuckles-ev3-controller/
Oculus Goでも使えるVR版Firefox配信開始
Webブラウザ「FireFox」を開発するMozilla(モジラ)は、VR専用のWebブラウザ「Firefox Reality」をリリースしました。同社によれば、このブラウザは一体型VR/ARヘッドセット向けに「一から設計した」もの。Oculus Go、Lenovo Mirage Solo、Vive Focusといった一体型のVRヘッドセットで使用が可能です。
VR/ARコンテンツを体験する際には、ヘッドセットを装着してアプリを立ち上げます。しかし異なるヘッドセットで同じアプリケーションを動作させることはできません。また、開発したアプリケーションを配布するためには専用ストアへの登録が必要となるなど、いくつかのハードルがあります。
一方WebVR/ARでは、コンテンツの配布から起動まですべてをWebブラウザ内で行うため、デバイスごとの互換性やストア登録による制約がありません。これにより、VR/ARの普及を加速することが期待されています。本ニュースの詳細はこちら:
Oculus Goでも使えるVR版Firefox配信開始
https://www.moguravr.com/vr-firefox/
※本ニュース記事は「Mogura VR」から提供を受けて配信しています。
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