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新しい働き方「バーチャル・ファースト」を実践するDropbox Japanの取り組み

2021年12月14日(火)
吉田 行男

Dropbox Japanは12月3日、2022年事業戦略記者説明会を開催し、7月に代表取締役社長へ就任した梅田成二氏が、2021年の総括と2022年のビジネス戦略を展望についての説明を行いました。

Dropboxは、4半期で見ると2021年Q3は2020年Q3に比べて13%の伸びと堅調に売り上げを伸ばしています。また、日本ではDropboxを「真に生産性の上がるツール」として活用している事例が多く、例えば、奥村組のような建設業では、情報共有の効率化や、API連携により工事管理ツールとCRMを接続して工事・顧客情報を密に結合し、建設業務でのDXを推進しています。

2022年は、現場が使いやすい、本当に生産性の上がるツールを提供し、日本のデジタル化推進に貢献することを目指すとしています。そのための優先事項として「コンプライアンス対応」「製品ポートフォリオの拡張」「他社ソリューションとの連携強化」「新しい働き方の提案と実践」の4点を挙げています。

この「新しい働き方の提案と実践」の中で「バーチャル・ファースト」という言葉を使い、この「テレワーク」が今後どうあるべきかという示唆に富む内容があったので紹介しますが、その前に公益財団法人 日本生産性本部が10月21日に発表した「第7回 働く人の意識に関する調査」から、テレワークの実態について少し見ていきたいと思います。

【参照リリース】Dropbox Japan、全従業員がテレワークを基本とする 「バーチャル ファースト」企業へ
https://navi.dropbox.jp/dropbox-japan-to-become-a-virtual-first-company-where-all-employees-are-based-on-telework

2020年4月の緊急事態宣言以降、オフィスに出社せずに自宅等で働くテレワークを余儀なくされてきました。しかし、このテレワークという言葉には、オフィスから離れて働くという意味合いが強く、その目的は出社の負担を減らすことです。得体の知れないコロナウィルスに対処するには、この方法でも良かったわけですが、日々の感染者数が減少してきた現在では、ただ単に「出社の負担を減らす」ことが目的ではないテレワークが本格的に広がってくると考えても良いでしょう。

本調査によると、テレワークの実施率は22.7%で、2020年7月調査以降、2割前後で定着していますが、企業の規模で見ると従業員数の多いほうがテレワークの実施率が高くなっている傾向がわかります。

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.16 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.17 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

また、自宅での勤務での効率に関しては、約半数以上が「効率が上がった」「やや上がった」と回答しており、「どちらかといえば満足していない」が7月の調査から増加しており、「満足している」と「どちらかと言えば満足している」の合計は、2021年4 月の調査以降、減少傾向が続いています。

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.17 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.17 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

では、テレワークの課題には、どのようなものがあるのでしょうか。物理的な環境や通信環境の整備もさることながら、取引先や上司との意思相通に苦労している様子が見て取れます。

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.18 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

また、それだけではなく、労務管理上の問題として「仕事の成果に対する評価」や「オフィス勤務者との評価の公平性」などが挙げられています。

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.19 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

最後に、コロナ収束後もテレワークを行いたいかという問いに対しては、「そう思う」と「どちらかと言えばそう思う」の合計が71.6%で、前回の調査より減っているものの、約7割がテレワークを継続したいと回答しています。

【出典】「第7回 働く人の意識に関する調査」p.19 (https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/7th_workers_report.pdf)

さて、話を本題に戻すと、Dropboxの社内調査では、ほぼ9割の社員が「在宅勤務でも生産性を維持できるので、週5日出社が前提の勤務体系に戻す必要はないと」と回答したそうです。しかしながら「企業文化が損なわれ、コミュニケーションが行き違いになるリスク」や「複数のメンバーと協力して新しいプロジェクトに着手するなどの共同作業が困難になる」などの懸念点が指摘されました。また、オフィスに出社する社員と在宅からリモートワークを行う社員が分断されたり、疎外感が生まれたり、キャリアの評価が異なることを嫌がる声も多く挙げられたようです。そこで、「バーチャル」を基本に3つの原則を定めました。

  • 「コラボーレーションコアタイムの設定」
    ・ライブミーティングのために確保される4時間の枠
    ・社員は残りの時間をより自由に管理
  • 「Dropbox Studio」の開設
    ・社員同士のコラボレーション、お客様との打合せ、チームビルディングなどのアクティビティのために集まることができるスペース
  • 「バーチャル・ファーストツールキットの公開」
    ・リモートワークに関する様々な原則をまとめたオープンソースのガイド
    ・バーチャルファーストの実践から学んだ知見に基づいて今後も更新予定

このような施策を実行していく中で、より日本市場に適合した「バーチャル・ファースト」の模索を続けていくことで個人業務や社員間の交流のような非同期と同期の業務のリズムを作ったり、会議ではアジェンダと資料を事前にシェアし、内容は3D(議論、ディベート、意思決定)に絞るなどの興味深い取り組みをしています。

Dropbox Japanでは、現場力の上がる、新しい働き方にチャレンジする企業を応援するためのプログラムとして「バーチャルファースト・アンバサダー・プログラム2022」への参加企業を募集しています。応募には、300名以下の日本企業で「バーチャル・ファースト」の趣旨に賛同し、新しい働き方を実践することが条件になりますが、参加企業は「Dropbox Business」ライセンス費用の優待を受けられます。

このように、単にサービスを提供するだけではなく、自らが経験したことを広く伝えることで、日本のデジタル化に貢献したいというDropboxに今後も期待したいと思います。

2000年頃からメーカー系SIerにて、Linux/OSSのビジネス推進、技術検証を実施、OSS全般の活用を目指したビジネスの立ち上げに従事。また、社内のみならず、講演執筆活動を社外でも積極的にOSSの普及活動を実施してきた。2019年より独立し、オープンソースの活用支援やコンプライアンス管理の社内フローの構築支援を実施している。

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