ビジネスの現場で役立つ「知っておくべき」英語表現10選
はじめに
今回は、英語の学習者からよく聞かれる「ビジネス英語ってどんな表現を覚えておけば良いの?」という質問にお答えします! ビジネスの場面で必ず使われる英語の表現を、各フレーズの使い方がイメージしやすいように実践的な例文も合わせて紹介していきます。
いざというときにパッと表現が出てくるように、しっかりと覚えておきましょうね。
ビジネスの場面で
「〜したい」を丁寧に伝える
ビジネスの場面では、なるべく丁寧な表現を使ってコミュニケーションを取れるとかっこいいですよね。まずは、ビジネス英語と日常会話の大きな違いとも言える「丁寧」な表現をいくつか紹介します。
例えば「〜したい」と言いたいとき、思い浮かぶのはI want to…というフレーズですよね。でも、ビジネスの場面ではあまり使いません。I want to…でも伝わりますが、直接的でカジュアルな印象を与えるので、うまく言い換えて伝えてみましょう。
1. I would like to …
(…したいです。)
I want to…と言いそうになったら、ぐっと我慢してI would like to…と言えたらナイスです! メールなどでは略してI’d like to…と書くこともあります。または、like以上の気持ちを表してI’d love to…(とっても…したいです。)と言うこともありますよ。
自分の気持ちを伝えたいとき、何かを依頼したいときなど様々な場面で使えるフレーズなので、しっかり覚えておきましょう!
【例】I would like to ask you about the project status.
(プロジェクトの進捗についてお聞きしたいです。)
また、「〜したい」と伝える代わりに、「〜しても良いですか?」と質問することで、より丁寧な印象を与えることもできますよ。
2. May I …?
(…しても良いですか?)
mayを使うと許可を求めるニュアンスが出るので、ビジネスの場面に合う丁寧さが感じられます。一方、同じような質問でもCan I …?と尋ねると、カジュアルな印象を与えます。
【例】May I talk to you for a minute?
(少しお時間よろしいでしょうか。)
この例文は、直訳すると「1分間あなたに話しかけても良いですか?」という意味です。誰かに声をかけたいときに使える便利フレーズですよ。
ビジネスの場面で
「〜してほしい」を丁寧に伝える
次に、「〜してほしい」と丁寧に伝えるには、どのような表現をご存知ですか? カジュアルに言う場合はCan you …?(…できる?)のような形で依頼することができます。ここでは、ビジネスでよく使われる丁寧な表現を3つ紹介します。
3. Could you please …?
(…していただけますか?)
Can you …?をより丁寧に伝えるには、過去形のcouldを使います。そしてpleaseをyouの後、または文の最後に付け加えることで、とても丁寧な印象を与えることができますよ。
【例】Could you please let me know your availability?
(あなたのご都合を教えていただけますか。)
この例文でも使われているlet me knowという表現も、ビジネスの場面でとてもよく使われます。
「教える」という日本語を訳そうとすると、teachやtellという単語を想像する方が多いと思います。しかし、teach meは「(先生が生徒に)教える」という場合に使い、tell meは「教えてちょうだい」と少し強いニュアンスがあります。
よって、ビジネスの場面で何かを知りたい・教えてほしいという場合には、let me knowという伝え方をするのがベストですよ。
4. I was wondering if you could…
(…していただけますか。)
これもより丁寧な依頼ができる表現です。wonder「〜かなと思う」という単語を使って、控えめな依頼の気持ちを表すことができます。ちょっと頼みにくいなと思うことも、この表現を使えば依頼しやすくなるので、私はとてもよく使います(笑)。
【例】I was wondering if you could review this document with me.
(この書類を私と一緒に確認していただけますか。)
なかなか遠回しな表現なので自分が使えるように覚えておくのも大事ですが、仕事仲間からこの表現で何かを依頼されたときに反応できるよう、覚えておくと良いでしょう。
5. Would it be possible to …?
(…することはできますか?)
「あなたに〜してほしい」と伝える場合にはyouという主語が使われますが、このフレーズではitを主語にして「〇〇を…することは可能か?」という形で質問することができます。
Iやyouという主語を使わないことで直接的な印象を与えることを避け、丁寧に依頼することができますよ。
【例】Would it be possible to change the meeting schedule?
(ミーティングの日程を変更することはできますか?)
また「誰に」依頼しているのかを明確にしたいときは、Would it be possible for 人 to…という形にすることで、より分かりやすい依頼文にできますよ。
【例】Would it be possible for you to call him tomorrow?
(明日あなたは彼に電話をすることはできますか?)
ビジネスの場面で
「ありがとう」を丁寧に伝える
中学時代の恩師に「『ありがとう』と『ごめんなさい』が言える人になりなさい」と言われたことを今でも覚えています。そんな大事な2つの気持ちを、ビジネスの場面でもしっかりと伝えたいですよね。
まずは、「ありがとう」と伝えたいときに使える表現を2つ紹介します。
6. Thank you for …
(…をありがとうございます。)
感謝を伝える定番の表現です。Thank you.だけで終わらせるのではなく、「何に感謝しているのか」をしっかり伝えるのがポイントです。ここでは2つの使い方に注目します。
① Thank you for 名詞・名詞句.
【例】Thank you for your consideration.
(ご検討いただきありがとうございます。)
感謝している内容を名詞で表せる場合は、この形で使うことができます。他にもThank you for your support.(お力添えをありがとうございます。)やThank you for your understanding and cooperation.(ご理解とご協力ありがとうございます。)のように、様々な場面で使うことができますよ。
② Thank you for …ing.
【例】Thank you for considering my request.
(私の要望をご検討いただき、ありがとうございます。)
相手の言動に対して感謝する際にing系を使って表します。Thank you for letting me know.(教えてくれてありがとうございます。)やThank you for contacting us.(ご連絡をいただきありがとうございます。)など、相手がしてくれたことに言及しながら、丁寧に感謝の気持ちを伝えることができます。
次に、Thank youの代わりに使える感謝のフレーズです。
7. I appreciate …
(…に感謝します。)
Thank you.との大きな違いは、Thank you.はそれだけで完結してもOKですが、I appreciateの場合は、その後に「何に感謝しているのか」を表す目的語が必ず入るという点です。I appreciate.だけでは文は未完成なので注意しましょう。
【例】I appreciate your proposal.
(ご提案、ありがとうございます。)
また、会話の流れで既に何について感謝しているかが伝わる場合はI appreciate it.のように代名詞itを使って、感謝の対象を表すこともできます。
誰かに何かをお願いするとき、事前に感謝の気持ちを伝える際にI would really appreciate it.(とてもありがたいです。)と言うと、とても良い印象を与えることができますよ。
ビジネスの場面で
「すみません」を丁寧に伝える
次に、ビジネスの場面で謝罪の気持ちを伝える表現をご紹介します。
8. I’m sorry …
(…してすみません。)
謝罪する際の定番表現です。後には【to+動詞の原形】、または【for+名詞】が続きます。
【例】I’m sorry to bother you.
(ご面倒をおかけしてすみません。)
【例】I’m sorry for being late.
(遅れてすみません。)
過去の記事でもポイントとしてお伝えしましたが、ビジネスの場面ではIとweの主語の使い分けも大切です。個人として謝罪する場合はIを、会社・チームを代表して謝罪する場合はweを使うようにしましょう。
主語の使い分けについては、こちらの記事を参考にしてくださいね。
9. I apologize for …
(…についてお詫びします。)
I’m sorry…よりもフォーマルな表現なので、ビジネスの場面でよく使われます。forの後に名詞や動名詞を続けて、何に対するお詫びなのかを伝えましょう。
【例】We apologize for the inconvenience.
(ご不便をおかけして申し訳ございません。)
こちらもI appreciateと同じように、主語の使い分けに注意が必要です。個人として謝る場合はIを、会社やチームを代表して謝る場合はweを使うようにしましょうね。
10. I'm aftraid that …
(恐れ入りますが…、恐縮ですが…)
最後に紹介するのが、この便利フレーズです。謝罪の後で言いにくいことを伝えるときに、ぜひ使ってみてくださいね。
例:I’m afraid that the meeting room is not available until 3pm.
(恐縮ですが、会議室は午後3時まで空いていません。)
おわりに
今回は、ビジネスパーソンなら知っておきたい&使いこなしたい英語フレーズを10個厳選して紹介しました。この10個のフレーズを知っていれば、ビジネスの場面でとっても役に立つこと間違いなしです。
例文を参考に、自分の職場ではどんな表現が使えそうかな? と想像しながら自分で文を作り、練習してみましょう。とっさのときに「知っていて良かった!」と思っていただければ、とても嬉しいです。