超便利! 明日から使えるとっさの一言 ~相槌編~

2020年10月21日(水)
山口 秀子(やまぐち ひでこ)

はじめに

今回からは、より実践的な内容に入っていきます。その1回目として、今回は英語コミュニケーションで使える、便利なとっさの一言を紹介します。今回のテーマは、会話の中でとても重要な役割を持つ「相槌(あいづち)」です。

会話では、相手が言ったことに対して、何かしらの反応をすることがとても大切です。自分が何かを言っても、反応がないのはなんだか寂しく、いやですよね。日本語なら当たり前に相槌などの反応ができていても、英語になるととたんにできなくなってしまう、という方も多いのではないでしょうか。

英語の知識不足や自信のなさ、または間違ってはいけないという思いが強すぎるなど、様々な原因が考えられますが、まずは「コミュニケーションを成立させる」ことを第一の目標として、そのために重要な相槌・反応の表現をしっかり覚え、使えるようにしていきましょう。

なお、本記事では、実際に使える相槌・反応のフレーズを動画でも紹介していきます。ネイティブ講師の発音に続けて、ぜひ皆さんも声に出して使い方を練習してみましょう。

相槌の表現

相槌には「Ok」や「All right」など、様々な表現が使われます。ここでは、日常の会話で必ず出てくる表現を2つ紹介します。

① I see.

日本語での「わかりました」や「なるほど」「そうなんですね」という相槌と同じような意味で使われます。ちょっとびっくりしたときにはOh, I see.と言って驚きを表現します。

I see.は「わかりました」=「理解しました」という意味なので、I understand.と訳せるようにも思えますが、こちらは相手からの指示に対して「承知しました」という硬いニュアンスで使われる表現なので、よりカジュアルなI see.との使い分けに気をつけましょう。

② I know.

I see.が知らなかったことを聞いた際に使う表現であるのに対して、I know.は既に知っていることについて同調を表す際に使います。「そうですよね」「そうなんです」と同じニュアンスです。

I know what you mean.というフレーズでは、「あなたの言いたいこと分かるよ」とより強い同調を表すことができます。

この表現と関連して、発言の最後にYou know what I mean?またはその省略形のYou know?という一言を添えることもあります。これは「私の言っていることが分かる?」と聞き手に共感を求めるもので、日本語の「…だよね?」「…じゃない?」といったニュアンスと似ています。

では、下記の例文の空欄に、① I see.または② I know.のどちらの相槌が入るか考えてみましょう。

【例文1】
A: Can we reschedule our meeting this afternoon? I have an urgent task to finish by 6 pm.
B:      . Then let's reschedule our meeting to 10 am tomorrow. Is that ok?
A: Sure, thank you.

(日本語訳)
A: 今日の午後のミーティング、リスケしてもいいかな? 午後6時までに終わらせないといけない急な業務があるんだ。
B:      。それなら、ミーティングを明日の午前10時からに変更しようか。それでいいかな?
A: うん、ありがとう!

【例文2】
A: The project is delayed. We need to do something about it.
B:      . Let's discuss with the team members tomorrow.

(日本語訳)
A: プロジェクトが予定より遅れてる。どうにかしないといけないね。
B:      。明日チームメンバーと話し合おうか。

解答は、こちらの動画で紹介しています。なお、ネイティブ講師の発音の後にリピート練習ができるので、ぜひご覧ください!

聞き返す表現

聞き返しの表現としては、Pardon?Sorry?などがよく知られています。ここでは、より丁寧に聞き返したいときに使える表現を3つ紹介します。

① Could you say that again?

「もう一度言っていただけますか?」と依頼する際に使う表現です。Could you …?は「~していただけますか?」と丁寧な依頼をする際にとてもよく使われる表現なので、覚えておくと良いでしょう。

また「何て言ったの?」というニュアンスでWhat?と言うのは少し失礼な印象を与えてしまう可能性があり、あまり丁寧な表現ではないので、使わないようにしましょう。

② Could you speak more slowly?

相手の話すスピードが速すぎて聞き取れないときには、「もう少しゆっくり話していただけますか?」とお願いしましょう。

そんなお願いをするのは失礼なのでは、と心配する方もいるかもしれませんが、聞き取れないのに何も対策をせず、聞き取れたフリをする方がよほど失礼ですよね。

しっかり会話を成立させ、コミュニケーションを楽しむためにも、自分が理解できるように相手の話すスピードを調整してもらうことはとても大切です。

③ What do you mean?

ジャスティン・ビーバーの曲でも有名なフレーズですが「どういう意味ですか?」と相手の発言の意図をしっかり理解したいときに使う表現です。

例えば、友達にいきなり「しばらく会えなくなるね」と言われたら、「どういう意味なの?」と確認したくなりますよね。そのような場面で使える便利な表現です。

この3つの表現が実際に会話でどのように使われるのか、動画で紹介します。ぜひご覧になり、リピート練習にも挑戦してみてください!

喜怒哀楽を伝える表現

最後に、様々な会話の場面で使える喜怒哀楽を表す表現を1つずつ紹介します。

① 喜:I'm happy for you.

まずは「それは良かったです」と喜びを伝える表現です。「自分のことのようにあなたの幸せが嬉しい」というニュアンスが込められているので、私自身大好きな表現です。

何か良い報告を聞いた際に、すぐにこのフレーズを伝えて喜びを共有できると良いですね。

② 怒:I can’t believe it.

「それは信じられない!」と怒りを表すフレーズです。相手の身に起こった嫌なことや、ひどい経験について聞いた際に「信じられない…」と共感を示すことができます。

③ 哀:That’s too bad.

哀しみを表現する際に使う表現です。日本語の「お気の毒に」のようなニュアンスで、「それは大変ですね」、または「それは残念です」と哀しい気持ちを伝えることができます。

④ 楽:That sounds great.

何か楽しいことや計画について聞いたときに、「それはいいね」「とても楽しみですね」と楽しい気持ちを共有する際に使います。

Great.That's great.でも同じようなニュアンスを表すことができますが、That sounds great.の方がより丁寧な印象を与えるので、しっかり覚えておきましょう。

それでは、下記の例文の空欄に ①~④ のどの表現が入るのか、考えてみてください。

【例文1】
A: Let’s go watch a soccer game tomorrow.
B:      . What time will the game start?

(日本語訳)
A: 明日サッカーの試合を見に行こうよ。
B:      。試合は何時に始まる予定?

【例文2】
A: My bicycle was stolen yesterday.
B:      . Where did you park it?

(日本語訳)
A: 昨日自転車を盗まれたんだ。
B:      。どこに自転車を停めてたの?

【例文3】
A: The air conditioner in my room is broken.
B:      . You just bought it last week, right?

(日本語訳)
A: 部屋のエアコンが壊れちゃったよ。
B:      。そのエアコン先週買ったばかりだよね?

【例文4】
A: I won the lottery!
B: Congratulations,      . You're very lucky.

(日本語訳)
A: 宝くじが当たったよ!
B: おめでとう、     。とてもラッキーだね。

解答は下記の動画で紹介していますので、こちらもぜひご覧になり、発音の練習もしてみましょう!

おわりに

今回は、様々な場面で使えるさまざまな相槌の表現を紹介しました。相槌ができれば、会話が続くだけでなく、会話が盛り上がり、英語でのコミュニケーションをより楽しむことができます。

今回紹介した表現を覚えて、会話で使えるように、動画を見ながら繰り返し練習してみましょう!

著者
山口 秀子(やまぐち ひでこ)
株式会社グローレン
株式会社グローレン マネージャー。学生時代、ガーナに1年間留学。外資系自動車メーカーにて、南アフリカへの2年の駐在やグローバルプロジェクトのPMO、役員通訳を勤める。日系商社にて海外メーカーとの取引・交渉も経験。現在は、ビジネス英会話等のレッスンカリキュラム・教材作成を担当し、オンライン学習プログラムMOVAEICを企画・運営。TOEIC985点。

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