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ビジネス英語で「これだけは気をつけたい」3つのこと

2022年2月18日(金)
宮園 順光(みやぞの よりみつ)

はじめに

ITエンジニアの皆さんにとって、ビジネス英語は必要不可欠になってきています。英語が使えるようになるためには、文法や単語を学び、実際に使って話す練習をすることが大切です。それと同時に、ビジネス英語を使う際には気をつけるべき点がいくつかあるので、それらを知る必要もあります。

今回は、そんなビジネス英語で気をつけるべきことの中でも、特に気をつけたい3つのポイントを紹介します。

1. ビジネス英語にも敬語はある

ビジネス英語で気をつけるべきことの1つ目は、「ビジネス英語にも敬語はある」という点です。

よく「外国人はフランクだから、英語には敬語がない」という声を耳にします。もしこれが、日本語のように敬語が「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」に分かれていないという意味であれば、それは間違いではないと言えるかもしれません。しかし「誰に対しても同じ話し方をする」という意味であれば、特にビジネスにおいては失敗してしまう可能性が高いので注意しましょう。

ビジネス英語にも敬語はあります。言い方を変えれば、英語にも丁寧な表現があります。

では、どうすれば丁寧な英語にすることができるのでしょうか。それは、単語や表現を丁寧なものに変えるという方法です。

例えば、大切な顧客に対して、次のように言ったとします。これは適切な文だと思いますか? 意味も含め考えてみてください。

If you want, we can call you to let you know when the system will be ready.

この文には、文法的な問題はありません。しかし、これは大切な顧客ではなく、友達に対して使うような文です。どの部分が問題なのか、色を変えて記載してみました。

If you want, we can call you to let you know when the system will be ready.

では、これらの部分をどうしたら丁寧な文になるか考えてみましょう。

If you would like, we can contact you to inform you when the system will be ready.
(もしよろしければ、いつシステムが完成するかご連絡してお伝えすることが可能です。)

このように「If you want,」を「If you would like,」、「call」を「contact」、そして「let you know」を「inform you」に変えることで、丁寧かつプロフェッショナルな印象を与えることができます。

また、We canwe are able toにすることで、もう少し丁寧になります。さらにWe canwe would be happy to(喜んで行う)という表現に変えると、より丁寧さが増します。

このように、同じ内容を伝える文でも、単語や表現の選択によって「カジュアル」や「丁寧」といった、相手に与える印象を変えることができます。よって、ビジネス英語はどのような文を作っても良いというのではなく、丁寧に話したいときには丁寧に聞こえる単語や表現を意識して使うようにしましょう。

2. 相手を不安にさせる表現を使わない

ビジネス英語で気をつけるべきことの2つ目は、「相手を不安にさせる表現を使わない」という点です。

ビジネス英語を使う際に、顧客を不安にさせる表現を無意識に言っていないか確認する必要があります。日本語を英語に直訳することで、実は相手を不安にさせているということがあります。これは日本人がビジネス英語を使う際によくやってしまっているのです。

次の例を見て、何が相手を不安にさせる要素なのか考えてみてください。

We think that we can have the problem resolved by Friday this week.
(今週の金曜日までに問題を解決できると思います。)

これを読む限り、問題はなさそうに思いませんか。もしそう思われた場合、今回のポイントをぜひ覚えておくようにしましょう。

日本語では「〜だと思います」と言うことが多くあります。英語ではWe thinkと言うことができます。しかし、実はこのthinkを使った場合、自信がないように聞こえてしまいます。

この例文を言われた場合、「自信を持って解決できるとはちょっと言えないけれど、多分できるのではないかと思っています」と言っているような印象を相手に与えてしまっているのです。日本語でも、そのように言われたら不安になってしまいますよね。

ではこの場合、どのように言えば相手を不安にさせずに済むでしょうか。次の例文を見てみましょう。

We believe that we can have the problem resolved by Friday this week.

We are positive that we can have the problem resolved by Friday this week.

この例文では、We thinkの代わりにWe believeWe are positiveを使っていますよね。違いはそこだけです。しかし、相手に不安を与えることはなくなります。

We believeは「信じている」という意味があるように、そうなることに対して疑いがないという印象を与えます。また、We are positiveは、さらにその上を行き、「確信している」や「間違いない」という意味になるため、相手も「そこまで自信があるなら大丈夫だね」となるわけです。

もちろん自信を持って言えない場合には、これらは使えません。そのような場合には、We may be able toのように「できる可能性がある」という表現を使って、より細かく現状を説明する必要があります。説明をすることで、相手の疑問や不安を解消できるかもしれません。

このように、日本語からの直訳で相手を不安にさせてしまう可能性があるような表現は、ビジネス英語を使う上では気をつけるようにしましょう。

3. 主語や単語の選び方

ビジネス英語で気をつけるべきことの3つ目は、「主語や単語の選び方」です。

主語は「誰が」何の行動を行うか、またはどのような状態かによって使い分けますが、「私」を意味する「I」を使うことが多いのではないでしょうか。しかし、実は「I」もビジネス英語では、使う場面によっては気をつける必要があります。

まずは次の文を読んで、何か問題があるか考えてみましょう。

I apologize for the inconvenience caused by the system error.
(システムエラーによってご迷惑をおかけしたことをお詫びします。)

特に問題はない謝罪のように感じますよね。発生してしまった問題に対して、しっかりと丁寧にお詫びをしています。

しかし、1つだけ気をつけたい点があるのです。そう、それが主語の「I」です。Iを使って文を作る際、多くは自分が動作主となります。今回の謝罪では、その謝罪を行っている人が「私」になるのです。その場合、もし責任問題に発展すれば、相手はこのお詫びをした人に対して責任を求めて来る可能性があります。

個人の会話でI’m sorry for being late.のように、遅刻したことについてお詫びするのは、当然ながら全く問題ありません。遅刻をしたのは「私」であり、もしそれで相手を怒らせてしまったのであれば、責任は自分が取るべきだからです。

しかし、ビジネスにおいてはそう簡単な話ではありません。ITエンジニアの皆さんが発言することは、フリーランスでない限り、基本的には会社を代表した言葉となるはずです。先の例文のように、システムエラーが起こった場合は個人の問題ではなく、その作業に関わった人たち、すなわち会社の問題となります。

よって、お詫びをする場合等は、主語をIではなくWeにすることで、「会社としてお詫びする」ということになります。

このような、ちょっとした主語の選択ですが、ビジネス英語においてはとても重要なので気をつけるようにしましょう。

では、もう1つ例文を見てみましょう。

I am positive that I will be able to satisfy your needs.

この文はどうでしょうか。「相手の需要を満たすことができると信じている」という意味の文ですが、先ほどの主語の説明からすると、個人の見解を伝えているように聞こえますよね。顧客からすると、個人が自信満々に言うのは悪い気はしないかもしれませんが、それよりも知りたいのは、会社としてはどうなのだろうかという部分です。

よって、この文も、次のようにすると良いと言えます。

We are positive that we will be able to satisfy your needs.

ビジネス英語では、こういった主語の使い分けにも意識を向けることが重要なので、ぜひ覚えておきましょう。

おわりに

今回は、ビジネス英語で気をつけるべき点を3つに絞って紹介しました。他にも注意点はありますが、まずはこういった点に気をつけながら、少しずつビジネス英語を使えるようにしていきましょう。

ビジネス英語を上手に使えるようにするには、英語力を上げたり、単語や表現の知識を増やすと同時に、相手にはどのように伝わるのかといった点も理解することが大切です。常にアンテナを張って、こういった点も吸収しながら話すようにしてください。間違えても、そこから学ぶことで、いつかは必ずビジネス英語を使いこなせるようになります。頑張りましょう!

著者
宮園 順光(みやぞの よりみつ)
株式会社グローレン
株式会社グローレン 取締役。小学校〜高校卒業までをベルギーで過ごす。上智大学を卒業後、大手英会話スクールにて7年間教務主任として多くのクラスを担当。外国人講師の指導にも従事。マンツーマン英会話教室の代表を経て、2014年から現職にて語学プログラムの総監修を務める。これまで1万人以上にレッスンを提供。TOEIC990点、英検1級。

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