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新レプリケーション機能とは?

2008年4月28日(月)
サイオステクノロジー株式会社 ミドルウェア開発部

バージョン6の新レプリケーション機能とは?

 ハイアベイラビリティを実現するクラスタソフトの構成には、ファイバチャンネル構成で共有ストレージを使用する例が多い。この中でSteelEye Data Replication(以下、SDR)は、ネットワークミラーリングによるデータレプリケーション構成を、高い信頼性で安価に提供できる製品である。

 SDRは、Linuxカーネルコミュニティーのソフトウェアミラーリングの仕組みに対して実際に貢献を続けてきたメンバーが開発してきた製品である。最新バージョンであるSDRバージョン6ではさらに新しい機能が追加され、機能が強化されるとともに、データレプリケーションリソースのGUIでの操作やその表示方法など運用操作面での強化も図られている。

 本記事では、これらの機能強化項目のうち、同期時間短縮のためのインテント・ログファイルによる「差分同期機能」、WANでより活用するための「非同期書き込み・圧縮データ転送への対応」、過去時点のレプリケーションデータを復活できる「データ・リワインド機能」について紹介していく。

インテント・ログによる差分同期機能

 インテント・ログとは、データレプリケーションの稼働系サーバの同期元ディスクから待機系サーバの同期先ディスクへの更新データ情報を納めたファイルである。

 稼働系サーバでアプリケーションが動作し、同期元ディスクへの更新データが発生するたびに、更新データをインテント・ログとして管理する。また、ミラーを一時停止(ポーズ)し、待機系サーバでの同期先ディスクのセーブを取得後、ミラーを再開するなどの操作を行う。同期元と同期先のディスクで内容の差が生じた場合には、インテント・ログに蓄積された更新データのみを同期するため、データレプリケーションですべてのデータを同期する必要がなくなっている。必要なのは、変更された部分のわずかなデータの同期のみである。

 このインテント・ログによる差分同期機能によって、次に触れる非同期データレプリケーションが可能になっている。主にWAN環境で使用するレプリケーションの非同期書き込みでは、更新データを確実に書き込むことが非常に重要となる。このインテント・ログによる更新データの管理を行うことでネットワーク上で遠く離れた待機系サーバに対して、まだ書き込まれていないデータを確実に把握することができる。この書き込まれていないデータを待機系サーバへ書き込むことで、WAN環境においても、稼働系サーバと待機系サーバのデータ同一性を保つことができるのである。

 さらに、このインテント・ログ機能により、同期データレプリケーションを実行している場合にも保護するサーバのメンテナンスがより簡単に早く行えるようになった。

 具体的な例として、LifeKeeperでクラスタを構成している稼働系サーバをメンテナンスする場合、稼働系サーバから待機系サーバへ保護対象サービスを一旦スイッチオーバーした後、メンテナンスを開始し、終わったら元にスイッチバックする必要がある。

 このとき、従来であれば、スイッチバックした段階で、すべてのディスク内容を同期し直す必要があった。大きなディスク領域をデータレプリケーションによる保護対象としている場合、この同期時間は無視できないほど大きなものとなる。しかし、この新しい差分同期機能を用いれば、稼働系サーバへスイッチバックする際、更新ブロックデータのみを書き込むことができ、すばやく同期状態を回復することができるようになる。同期時間ははるかに短く、場合によってはほぼ0とすることが可能だ。

 次に、WAN環境でSDRによるデータレプリケーションをより使いやすくする機能について紹介しよう。

著者
サイオステクノロジー株式会社 ミドルウェア開発部
サイオステクノロジーにおいて、SteelEye LifeKeeperの技術サポートや構築支援を行うエンジニア集団。日本国内で、自分たち以上にLifeKeeperを知る者たちはいないと自負している。世の中のすべてのHAクラスタがLifeKeeperになることを夢見て日々奮闘を続けている。 http://www.sios.com/

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