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なぜウェアラブルの開発者は減少しているのか?

2015年11月10日(火)
ReadWrite Japan

ウェアラブル市場の実態はまだまだ小さい

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モノのインターネット(IoT)と誇大宣伝がされていることではあるが、なぜウェアラブル機器の開発者の人口が縮小しているのだろうか。

VisionMobileの最新レポートによると、21%のIoTに携わる開発者は微弱なマーケットを開発するための短期的な計画がある。ちなみに6カ月前までは28%だったが急にパーセンテージが下がったようだ。

長い間、ウェアラブル機器への関心は高いままであるが、この短期間、開発者たちはマーケットが成熟するのを待っているようだ。

盛り上がっているウェアラブル市場の実態はまだ小さい

IDCによると、昨年、2014年の2Q(上半期の二期目)から2015年の2Qまでの間にウェアラブルマーケットの出荷が223%まで高騰したとのこと。このデータは「消費者の(デバイス)乗り換えが始まった」という一節で締めくくられている。

しかし、我々はこの”高騰”について正しく見極める必要がある。

数量に関していうと、Apple WatchはFitbitに次いで二番目にあたるが、2015年のQ2の間の全18万台の出荷を見ると、ウェアラブル機器のマーケットがデベロッパーの巨大な人口に対価を支払うぶは、まだまだ小さな市場であるということだ。

Vision Mobileの調査データが示すように、ウェアラブルマーケットのデベロッパーが過去半年の間に減少したことが一因かもしれない。

Source: VisionMobile出典元:VisionMobile

ご覧の通り、ウェアラブル機器への興味は長期間に渡って減少するどころか、次第に増大していった。しかし、18万台の出荷があったのにも関わらず、2014年2Qの間の多大な浮足立った関心は、翌年の2Qには、実用であることを求めるようになったのである。

市場の中心はアメリカ・ヨーロッパ、一方、デベロッパーの大半はアジア

2020年までにIoT市場には何万人ものデベロッパーを必要とするだろう、というVision Mobileの当初の見通しは何物にも変えることはできない。しかし、ウェアラブルを管理するプラットフォームとデベロッパーが住む地域との間に奇妙な不和が生じている。

まず、ほとんどのウェアラブル機器のデベロッパーのほとんど(44%)はアジア太平洋圏に住んでいる。これは北米とヨーロッパを合計してやっと追い付けるほどの割合だ。Source: VisionMobile出典元:VisionMobile

では、ウェアラブル機器の出荷先はどうなっているのだろうか?

FitbitとApple Watchが出荷数の首位であり、それらの企業の主戦場は北米とヨーロッパである。Fitbitは以前よりアジアに進出しようと試みているが、中国のMisfitsに後れを取り苦労している。Androidはスマートフォンとスマートウェアラブルの両方において、アジアの市場を牽引している。

要はデベロッパーとウェアラブル需要が高いエリアがズレているのである。

勿論いずれ改善されるだろう。アジア圏のデベロッパー達がマーケットの出荷台数が伸びないことに比例して、彼らが削減されている一方で、アメリカ及びヨーロッパ市場の盛り上がりに対して、そのエリアのデベロッパーの確保や育成が必要となるだろう。

ReadWrite Japan編集部
[原文]

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