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| 短期的なIT投資の評価方法 | ||||||||||
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短期的なIT投資には、バックオフィスへの管理業務といったメールシステムやWebアプリケーションの構築などが考えられる。この場合、IT投資によるペーパーレス化やバックオフィスの管理要員の人件費や経費削減など、システム稼動後の明確な削減効果が見込まれる場合に適用するものである。 また、この評価方法をビジネスに適用する場合、そのシステムは単一のものであることが前提である。例えば「スケジュール管理システム導入後の生産リードタイムの把握」「データウェアハウス導入後の管理帳票作成にかかる人件費の削減など」が単一システムとそれによる効果の明確な場合に適用される。 ![]() 図3:短期的なIT投資効果の算定 |
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| 中長期的なIT投資の評価方法 | ||||||||||
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ここでは、経営戦略や事業戦略を実現するためのIT投資を考えてみよう。通常、経営戦略や事業戦略を実現する場合、2〜3年の中長期でのビジネスモデルの変革を行いながら、その上にシステム化の実現施策を検討していくのが通常の進め方である。 例えばERP導入においても、一度にまとめて導入するような企業は少なく、まず経理システムなどを先行導入し、ビジネスモデルの変革を進めながら販売管理システムを次のフェーズで導入するケースが多い。このほかにもSOAなど、特定業務にある1つのサービスを適用し、そこで効果が得られるのであれば他の業務に適用していくといった進め方もある。 このようにシステムは段階的に導入しながらビジネスの成長を持って確認していくという進め方が通常のアプローチになっている。そのためIT投資においても中長期的な視点で評価する必要があるだろう。 例として、図4のような場合を考えてみる。 ![]() 図4:中長期的なIT投資の評価 ここでは通常のシステム化のコスト削減効果に加え、収益機会の拡大というパラメータを加えている。これは収益機会として営業部門の事業変革をテーマにシステム化の実現を検討することを前提に考えているケースだが、段階的に以下の3つのテーマを進めていく必要がある。
表2:進めていくべき3つのテーマ これらはビジネスモデルの変革とBPRの施策、システム化の施策を同時に考えた上で行う方法もあるが、経営の視点からみた場合、ビジネスを停滞させる訳には行かない。そこですぐに効果が期待できるものから着手するのが通常の意思判断と思われる。 従って、一定の期間でビジネスモデルの変革やBPRをいくつかのフェーズに分けてアプローチする際、システム化についても同様にフェーズを分けて実現していくのが一般的である。投資効果の評価もフェーズ毎の目標値を決めて、評価・分析を行いながら、改善していくのがよいと思われる。 |
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