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| 複数企業の協調によるグローバルERP実現 | ||||||||||||
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「GRANDIT」のようにコンセプトの段階から「グローバルERP」を実現している製品はまだ少ないようです。しかし、順次機能拡張を行って結果的に「グローバルERP」を実現しつつある製品は増えてきました。また完全Webに対応したERPもいくつか登場しており、今は2つの課題が克服されつつある過渡期だと思っています。 一方、なんでも自社製品に付加するという構想には限界もあります。「餅は餅屋」という言葉があるように、それぞれに強みのある製品を組み合わせるという柔軟な構想も合わせて用意したいと思っています。 |
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| トップパッケージベンダによるMIJSコンソーシアムの発足 | ||||||||||||
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そこで、表1の日本でトップクラスの製品を持つパッケージベンダのトップに働きかけて、「メイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム(MIJS)」というコンソーシアムを設立しました。2006年8月7日に各社社長が集って記者会見を行い、正式なスタートとなりました。
表1:MIJSコンソーシアム参加企業(発足メンバー)
スタート時点では13社ですが、今後は志に賛同していただけるベンダに呼びかけて参加企業を増やしていきます。ただし趣旨がぼけないように、有力パッケージベンダ限定という参加資格を設けています。常駐・派遣主体の労働集約型企業や技術空洞化のゼネコン型企業ではなく、日本のIT業界の競争力の向上に寄与していただける企業に参加していただきたいと思っています。 日本のIT業界は国際競争力がないといわれていますが、筆者は「アプリケーションは日本の方が上」という信念を持っています。「使い勝手」と「品質」を武器にすれば、海外製品と十分に戦えるはずです。しかし、現在の劣勢な状態から個別に単独進出しても成功は難しいでしょう。そこでトップクラス製品を持つベンダが集結して、海外進出しようと考えました。 海外での販売チャネル獲得へのインパクトも大きいですし、なにより事務所やWebサイト構築などの諸費用もシェアできます。またそれらの製品が連携することにより、本当に強い「グローバルERP」というものが実現されるのです。 |
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| 日本のパッケージベンダが海外進出するための3段階の製品連携構想 | ||||||||||||
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MIJIでは現在、「海外展開のための市場調査」と「各社製品の連携方法検討」の2本立てのテーマに取り組んでいます。連携に関しては社員マスタデータや組織マスタデータなどを共通モジュール化するだけでも、ユーザにとって大きな魅力となります。図3は現時点における各社の連携対象製品をカテゴライズしたものです。 Step1では個別連携を推し進める予定であり、すでに10近い組み合わせの製品間連携がなされつつあります。そしてStep2では共通基盤ベースの連携を計画しており、アカウント/社員/組織/取引先などのマスタデータの共通基盤を作成したいと考えています。 Step3は理想論なので実現にはいくつものハードルがありますが、将来的には各社が協力しあってSOA技術をベースとしたグローバルERPを共同制作できればという夢を抱いています。各機能をコンポーネント化して標準インターフェースを持たせ、そしてユーザが必要とする機能コンポーネントだけを共通基盤に挿して使う、というような柔軟な構成を持つERPを目指していきます。 鉄鋼/電機/自動車などの分野は、はじめは劣勢だったものの「使い勝手」や「品質」というものを高めていって世界と戦えるようになりました。次に続くのはソフトウェアだという気概を持って、立ち向かって行くつもりです。「日本のITは」と嘆く人は多いですが、嘆くだけでは何も変わりません。誰かがいつか行動しない限り、永遠に劣勢が続いてしまうことになるのです。 |
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