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| 検索から分析へ | ||||||||||||
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前回は「テキストマイニングとは何か」について解説した。第2回の今回は、ここ数年の企業における顧客の声(テキストデータ)の活用状況の変化を見てみよう。またその変化の中で、テキストマイニングの技術がどのような場面で利用されているのかについて紹介していく。 まずは、図1のチャートを見ていただきたい。 これは顧客の声の活用状況の推移を簡単にまとめたものである。図1から2003年頃までの推移の中で、キーワードとなる用語を表1にあげる。
表1:企業における顧客の声の活用状況を読み解く上でのキーワード(2003年頃まで) では、それぞれについて少し詳しくみていくことにしよう。 |
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| 分析の重要性 | ||||||||||||
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元々、顧客の声をテキストデータとしてデータベースに蓄積する行為は、検索を目的としたものであった。例えば通販業であれば、データベースの中身を「返品」「請求書」などのように、知りたい内容のキーワードを想起し、検索ボックスにそのキーワードを打ち込む。そして該当した内容に1つ1つ目を通していくのが一般的である。しかし商品やサービスが複雑化する中で、企業側の担当者の発想で検索キーワードを設定することが限界になってきた。 仮に、読者の皆さんが携帯電話のマーケティング担当者であったとしよう。自身の担当した商品に対しどのようなコメントが寄せられているかを検索するとする。その場合、どのようなキーワードで検索するだろうか。 おそらく「デザイン」「重さ」「絵文字」などは瞬時に想起されるのではないだろうか。しかし「アラーム機能」や「カメラ機能」、音楽プレーヤーの「音質」やといったキーワードなど、瞬時には想起できないキーワードも多くなってきた。 つまり担当者の思いつかない事象を、検索することが困難になってきたわけだ。このように仮説が前提の検索では限界があるのだ。 また顧客のニーズが多様化する中で、性別や年代別といった属性別に分析する必要性が高まってきた。ターゲット層に対するマーケティング戦略の立案や顧客別の細やかな対応の見当を行う上で、やはり属性別で発言傾向の比較が重要になってくる。しかし、検索だけでは思うように比較したり、特徴を発見したりすることは困難なのである。 このあたりから検索という観点だけではなく、分析という観点でテキストマイニングのニーズが高まってきた。このニーズに対応するためNRIでは2001年から「TRUE TELLER(トゥルーテラー)」という分析ツールを開発した。2006年11月現在で200社以上の企業で利用されており、様々な適用例がある。以降では、2002年以降の企業における顧客の声の活用の変遷を把握しつつ、利用シーンを見ていこう。 |
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