Gen AI Times 57

【号外:2026年の中心地】「会社でAIの話が通じない」を解消する。共創の現在地ーSTATION Ai「生成AIギルド」ー

本記事は、生成AIコミュニティ「IKIGAI lab.」に所属するメンバーが、生成AIに関するニュースを紹介&深掘りしながら、AIがもたらす「半歩先」の未来に皆さんをご案内します。

田中 悠介

6:30

2025年12月11日(木)、愛知県名古屋市の鶴舞地区にあるSTATION Aiにて生成AIに関わる大規模なイベント「STATION Ai 生成AIギルド大感謝祭」が開催された。

愛知県のスタートアップ支援施設を拠点とするコミュニティ主催でありながら、平日にも関わらず、オンラインを含め約350名が参加した。会場は熱気に包まれた。

参加者の割合は、経営層が23%である。これは生成AIが単なる技術トレンドを超え、経営戦略の中核へ移行したことを示唆している。大手企業の社内変革担当者から、鋭い技術を持つスタートアップのエンジニアまで、企業の垣根を超えて「生成AIで何ができるか」を語り合い、東海のAI最前線と言えるだろう。

生成AIギルド「スクウェアAI」大感謝祭」(スクウェアAI 2025/12/11)

生成AIギルド大感謝祭公式による参加者数

このような熱狂を生み出したSTATION Aiの生成AIギルドはどのようなコミュニティで、どんな活動を行っているのか。東海の熱気を調査していく。

STATION Aiとは?

名古屋市鶴舞に位置する「STATION Ai」は、単なるオフィスビルではない。1,000社を超えるスタートアップと、パートナー企業(大手企業)、VC、大学などが集結し、既存産業と新規事業を融合させる巨大なハブだ。

日本経済を牽引する産業の集積地である愛知・東海エリアの既存産業と新規事業を融合させ、新たな価値を生み出すハブとなることを目指している。

この数字を盛り上げているのがSTATION Aiのギルドというコミュニティ活動であり、大きなうねりを生む一つのアプローチとなっている。

ギルドとは?

STATION Ai「ギルド」とは、同じ関心や課題を持つメンバー同士が集まり、知識や経験を共有しながら事業の課題解決や共通の目標達成を目指す小規模コミュニティ制度。STATION Aiを起点に現在16のギルドが活動している。

【出典】「深いつながりが力になる、「STATION Aiギルド」始動」(STATION Ai Magazine 2025/08/13)

その活動の中で対内外で積極的に活動をしており、今回のイベントを開催したのが、生成AIギルド「スクウェアAI」だ。

生成AIギルドとは?

生成AIギルドとは、STATION Aiの中にいる入居者たちによるコミュニティの一つで「生成AI」をテーマに、お互いの知見やニュースなどを共有しながら話し合う小規模コミュニティ。開始したのは1月ごろだが、4月に募集開始し、1年以内に100名近くまで達する勢いである。

公式発表による所属企業数及びメンバー数(イベント時)

ここには東海エリアを代表する有名企業の社員もいれば、次世代を担うスタートアップのCEO、CTOも在籍している。「会社」や「役職」という肩書を外し、「生成AIが好き」「新しいものを作りたい」という共通言語で繋がっているのが最大の特徴だ。状況に応じて、外部から有識者を呼んで実施したり、外部イベントに参加するなどを行い、東海地域で存在感を出している。

<具体的に行ったイベント例>

「生成AI EXPOへの参加」
Googleが提供するスタートアップ支援プログラム会場での実施。最新のAIモデルの活用法など、開発者にとって垂涎の技術情報が共有された。

【出典】「Givin' Backの田中悠介が生成AI EXPO mini in東京を Google for Startups Campus TokyoとAWS Startup Loft Tokyoで開催。」(PR TIMES 2025/07/09)

Google for startupsで開催した生成AI EXPOに参加した時の様子

AWS(Amazon Web Services)連携イベント
クラウドインフラの巨人・AWSを活用した生成AI構築のハンズオンや事例共有を実施。

AWSでの開催での様子

大手企業・大学との共創(BYD、DeNA等)
名城大学主催によるBYD日本法人代表との登壇や、DeNAとの共同イベントなど、ビジネスと技術の交差点となる企画も多数実施。

BYDの日本法人代表との様子(主催は名城大学)

【参照】「<イベントレポート>「STATION Ai」で名城大学が初めてのイベントを開催しました(2025/3/28)」(名城大学 2025/04/02)

DeNAとの共同イベントの様子

【参照】「 DeNAでのAI取り組み事例紹介・AIツール活用術(STATION Ai) 」(Peatix 2025/12/22)

「学ぶ」だけではない。「作る」ための4つの活動

生成AIギルドが支持される理由は、座学に留まらない「実践的な活動」にある。エンジニアやクリエイターの心を掴む、主な4つの活動を紹介する。

ガヤガヤ会(知見共有)
生成AIギルドで日常的に行われている「がやがや会」は、最新の生成AIモデルやツール・業界トレンドについて、メンバー同士が気軽に意見交換するコミュニティディスカッションの場だ。「最近こんな使い方を試した」「こういう事例があった」など実際の取り組みを共有することで、多様な視点や新しいアイデアが自然に生まれるのが特徴。ネットニュースだけでは得られない、現場の一次情報が得られる貴重な機会となっている。

モクモク会
ギルドで定期的に開かれている「もくもく会」は、生成AIを使った開発・検証・プロンプト作成など、各メンバーが個々のテーマに集中して取り組む実践型の作業時間。小さな目標を掲げて進めることで着実な成果が生まれ、行き詰まった場面では仲間同士で助け合いながら前進できるのも魅力。開発スピードを加速させたいエンジニアには最適な環境だ。

ハッカソン
生成AIギルドで行われているハッカソンは、特定の課題やテーマに沿って、メンバー同士がアイデアを出し合いながら短期間でプロトタイプを作り上げる取り組み。エンジニア、クリエイター、ビジネスサイドが協同し、生成AIならではのスピード感と創造性を活かして新しい可能性を探る。

読書会
あえて技術書ではなく、ビジネス書や思想書を読み解く。AI時代に人間はどうあるべきか、どうAIを使いこなすか。「実装」の先にある「ビジョン」を養う場として人気を博している。

このような活動の継続がSTATION Aiの生成AIギルドを盛り上げている要因となっている。

結論:ここは「個」として輝ける場所

「会社ではAIの話が通じる人がいない」 「上司を説得するのに疲れた」

もしあなたがそう感じているなら、STATION Aiの扉を叩いてみてほしい。 そこには、同じ課題を持ち、同じ言語(コード)で語り合える仲間がいる。そして、あなたの技術力を求めている経営層やスタートアップが待っている。

STATION Aiと生成AIギルドは、組織の歯車としてではなく、1人のクリエイターとして熱狂できる場所なのだ。

次回は、生成AIギルド大感謝祭の様子をレポートとして、報告し東海のAIの盛り上がりを報告していきたい。

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