TOP>スカウト> 実力とアピール能力がポイント 転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜 第3回:社内SEからゲーム業界SEを目指す(前編) -「やっぱりゲーム業界で働きたいんです!」 2006/10/20 前のページ 1 2 相談者Cさん 職種:社内SE 年齢:25歳 経験年数:2年 現在は社内SEとしてシステム開発を行っている。もともとあったゲーム業界への希望を捨てきれず、今回転職アドバイザーに相談を行った。 いっぽ有限会社 転職アドバイザー桝田 秀吉氏 アメリカはポートランドにおいて、PC会社のテクニカルサポートを担当。帰国後はシステムエンジニア、受注と派遣サイドを経験。ゲーム業界という日本の誇れる舞台で、優秀な人材を活かすべく人材紹介ビジネスに転職し、現在に至る。 自分の技術力を見せる メインのシステムに関わりたいのであれば、目標とするシステムにあわせたプログラムを。サポート部分であればJavaやFlashコンテンツなどでデモしましょう。 キャリアアップは実力次第 経験やスキルがあっても、それを実力として相手に示せなくては評価の対象にはなりません。自分の目標を強くアピールしましょう。 目標に合わせた転職コースを選ぶ 年齢にもよりますが、単に転職するだけでなく第2新卒といった募集にも目を向けましょう。 社内の移動も道の1つ まず自分のスキルを活かして目的の会社に入社し、その中で先輩などから技術を教わって経験を積むのもキャリアアップの手段です。 ゲームのイメージと会社は違う ゲームをプレイしたりWebサイトを見ただけでは、会社の中身はわかりません。様々な方法で実際の会社の中身を知っておきましょう。 桝田氏 MMORPGをはじめとしたオンラインゲームの分野に挑戦する場合、先ほどお話したようにメインのシステム開発とサポートの部分の開発の2つが考えられます。今のキャリアをすぐに活かしたいということであれば、サポート部分の開発に挑戦するとよいと思います。 もしメインのシステム開発に挑戦するのであれば、まずはサポート部分の開発という形で入社し、社内でキャリアを積んで移動するというイメージを持たれてもいいでしょう。 相談者C氏 例えば、第2新卒を狙ってメインのシステム開発者として入社するということはできますか。 桝田氏 第2新卒は1つの選択肢になります。ゲーム業界での開発経験や知識は少なくても、サブリーダとしての経験を持っているということは、間違いなくプラスになる要素だと思います。 相談者C氏 今転職するのと、第2新卒にチャレンジするのとではどちらが良いでしょうか。 桝田氏 現在のキャリアを活かすなら転職を、メインのシステム開発に挑戦するなら第2新卒をお勧めします。 相談者C氏 25歳という年齢は、第2新卒採用を目指すには遅くないでしょうか。 桝田氏 遅くはありません。社会経験もされていますし、必ずプラスになると思います。ゲーム業界は非常に多様な人がいる所ですので、専門学校を卒業して20歳くらいから働いている方をはじめ、大学卒業後で23〜24歳という方もいます。 転職という点では、大体Cさんと同じ25歳と、後は30歳で挑戦される方が多いですね。「プログラマ35歳限界説」というのがありますが、やはり35歳を過ぎてからの転職は難しいですし、厳しいものになると思います。 桝田氏 職務経歴書についてですが、例えば案件に関わった期間であったり、サブリーダとしての担当を詳しく書いておくと良いでしょう。また自己PRや志望理由なども付け加えてください。内容的な部分は、受ける会社に合わせてこちらからアドバイスします。 相談者C氏 職務経歴書はやはり重要なポイントになるでしょうか。 桝田氏 関わったプロジェクト名、期間、参加人数、業務内容を記載してください。特に業務内容は、使用言語、ツール、スケジュールング、新人への指示など出来るだけ詳しく書くと良いでしょう。他の分野から移りたい場合には志望理由や活かせるスキルをアピールする必要があるでしょう。 技術力を持っていても、それをうまく表現できなければ相手に伝わりません。そこで一番活きてくるのは「デモ」的なものです。実際に作ったものとソースコードを渡し「自分はここの部分を作りました」とアピールしましょう。 相談者C氏 もしこれから何らかのプログラムを作成するとしたら、どのようなものに挑戦すると良いでしょうか。 桝田氏 MMORPG開発を目指すのであれば、やはりRPGを作るべきだと思います。中でもイベントを重視したものなど、自分だったらこのようなアイデアを持っていると表現することが重要でしょう。 ですがRPG開発を個人で行うのは現実味が無いので、JAVAで作成したカジュアルゲーム等もお勧めします。開発はCやC++が主流なので、できればC++を使ったものが良いと思います。 相談者C氏 資格の面はどうでしょうか。 桝田氏 資格はいりません。同様に学歴も特には重視されない傾向にあります。ただし新卒の場合は、ゲーム専門学校卒業であるとか、そういった部分は見られます。資格や学歴よりも技術力や知識が一番の評価ポイントです。 相談者C氏 それはどこで判断されるのでしょうか。 桝田氏 面接の時です。ただし面接官が全て聞き出してくれるわけでは無いので、自分からアピールするしかありません。例えば面接の最後に「質問がありますか」といわれたときに「質問ではありませんが」と前置きをした上で、自分からPRするといった方法があります。 また募集要項によっては、一度に複数の部門を受けられるケースもあります。一方のスキルが不十分でも、もう一方のスキルを評価して採用するといった場合もあります。これらの対応は会社によって異なるので、もし複数部門を受けたいというのであれば、該当する会社を紹介します。 相談者C氏 先ほど「プログラマ35歳定年説」についてお話されましたが、ゲーム業界でのキャリアはどのような流れになるのでしょうか。 桝田氏 プログラムのスキルがある方では40歳になっても現役のプログラマとして残っているケースもあります。他にも研究開発に携わる方や若手の育成に注力される方もいらっしゃいます。 ゲーム業界では一番の人気職はディレクターです。5年程度ゲーム業界での経験を積まれると、どうしても業務の他の部分も見えてきます。様々な話を聞きながら、自分だったらどうするといったアイデアをプランナーと相談する所からスタートします。 そこで意見が通るようになり、最終的にディレクターになるというのが1つのパターンになっています。そこを目指されるのであれば、勉強や吸収が重要になります。 相談者C氏 そこではコミュニケーション能力も重要ですか。 桝田氏 そうです。まだ先の話になると思いますが、入社後にそういった立場になった所で、サブリーダとして人員をまとめられていた経験が活かされると思います。 相談者C氏 年収の面や仕事時間などはどうなるでしょうか。 桝田氏 社内SEとしての仕事に比べると、同じ歳の中では若干年収が下がるかもしれません。後々経験を積まれれば、ディレクションを担当するなど楽しみが広がるでしょうし、それに付随して給料も上がっていくでしょう。 そこで重要になるのはやはり実力です。例えばプログラマであれば物理演算、シェーダーが得意であったり、アドバイスや新人教育が上手いといった面で評価されます。また英会話などの語学力があれば、年収にプラスされるでしょう。 相談者C氏 英語は今後必須になりますか。 桝田氏 オンラインゲーム業界はアジア圏での普及が著しいので、韓国語や中国語の会話ができれば最高です。ビジネスの中では英語が基本になるので、メールのやり取りなど文章だけでも英語力があると良いと思います。 相談者C氏 わかりました。ありがとうございました。 桝田氏 目標を持って頑張ってください。 前のページ 1 2 INDEX 第3回:社内SEからゲーム業界SEを目指す(前編) -「やっぱりゲーム業界で働きたいんです!」 ゲーム業界に再挑戦できるか 実力とアピール能力がポイント 転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜 汎用系SEからオープンソース系SEを目指す(相談者:28歳SE) 第1回:前編「汎用システムそのものの将来性に不安があるのですが」 第1回:後編「バックオフィスからエンドユーザコンピューティングに転職できますか」 SIerから社内SEを目指す(相談者:30歳SE) 第2回:前編「企業のシステムを1から構築したいのですが」 第2回:後編「これまでのキャリアはどのように評価されますか」 社内SEからゲーム業界SEを目指す(相談者:25歳社内SE) 第3回:前編「やっぱりゲーム業界で働きたいんです!」 第3回:後編「これからのゲーム業界動向とそこでのキャリアアップは?」