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| 「深沢式 会議法・議事録術」による問題点の解決 | ||||||||||||||||||||
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表1であげたことが議事録では解決できず、さらに表2・表3のようなことが重なると、ますます会議の成果が混乱し、プロジェクトが混乱してきます。議事録の作成も、半端な考えではかえって事態を悪くしてしまっているのです。 会議や議事録に対する思慮不足は、結果としては仕様変更(本当は仕様変更ではなく、防げたはずの仕様漏れや誤仕様なのですが…)や計画変更などの形となってあらわれ、「開発の現場」に容赦ない負荷をかけることになります。最終的には「顧客・ユーザの現場」にも悪影響をおよぼします。 「深沢式会議法・議事録術」では、表1や表3のような状況についても解決できるようになります。つまり、議論の結果としての決定事項について、会議の進行をストップして議事録に入力し、声にだして読み上げ、その表現について誤解のないものになっているかなどの検討を行うことによって、解決できるのです。 そして、前回紹介したように議論そのものの内容、何を決定事項とするべきかやその表現方法など、会議の運営方法のみでは解決できない様々なことを「現場主義」による「顧客業務の徹底理解」によって、解決できるようにします。 |
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| 「顧客業務の徹底理解」や「会議の手順」で解決できること、解決できないこと | ||||||||||||||||||||
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ここまでの解説で、「会議の現場」で現実起こっている問題点について、随分と解決できたと思います。 議論の精度を高めるためには、開発側が「顧客業務の徹底理解」を行って、顧客側の誤解を指摘できるぐらいになっておく必要があるということを前回で書かせていただきました。顧客側担当者の持っている考えや情報が常に適切とは限らないということが、ここでの一番の理由です。 自分の組織の他の部署のことほど見えにくいものです。改めて見学させてもらったり、口出ししたりすることは、なかなかしにくいことです。自分に当てはめれば、すぐにわかるはずです。自分の隣の部署の開発方法をどれだけ細かくわかっているでしょうか。何かおかしいと思えることについて疑問点を細かく聞いたり、口出しできるでしょうか。 このような状況は、誰にとっても当てはまることです。だからといって「証拠」という捉えかたで議事録を考えるというのも、実は決定事項によって作業に影響を受ける人のことを考えるのではなくて、見ようによっては、自分のことを考えているだけ(保身)なのかもしれません。結局は開発側の実作業者に大きな負担がかかる可能性がとても高くなります。 その前にできることとして「顧客業務の徹底理解」によって、影響範囲が広がってしまわないよう、可能な限り最初から誤解による仕様変更の要因を取り除いていくことを考えます(もちろん、顧客側や開発側上層部の理解があって、業務分析を充分実施できる必要があります)。 そして、進め方のルール(「読み上げ」て「表現を検討」すること)によって、会議の成果物として重要な決定事項を明確に参加者が意識することや、その表現に意識を集中して、その場で誤解のないものとすることが実現できていると思います。これによってさらに、会議の終了時点で参加者全員が「決定事項」をしっかりと吟味し、「誤解のない表現」で、議事録に記録しているという「記憶」や「認識」が残ることが実現できています。 後に決定事項の内容について問題が発生したとしても、会議で決定したことは「参加者全員であれほどしっかりと話し合った結果なのだ」という認識ができているので、もはや誰かを責めればそれで片づくという簡単なものではなくなっています。それ相応の責任が参加者全員にあるという意識を持ってもらいやすくなり、協力し合って解決していくようになります。 組織としての対価の支払いの関係はあるとはいえ、顧客側も開発側も結局の所、個々人としてはあくまで組織の仕事としてその場に参加していて、1つのものを一緒に作っており、1つ1つの活動は対等に協力し合って進めていくのが大人というものです。会議の進め方を通じても、相互に協力関係を深めていくことができると思います。 解決できないことがまだ1つ残っています。それは会議に対する「モチベーション」です。「内容や表現がシッカリと吟味される」という進め方によって、かなり解決できるところもあるとは思いますが、「モチベーション」は会議だけで解決できるものではありません。これこそ「現場」でのマネージャーや仕様策定者らの日頃の姿勢(態度、言動など)から、決まってくるものです。 |
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