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| 恐怖感からの判断ミス | ||||||||||||||||||||
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盾となることよりも前に、システム開発を成功に導くためにはどうすればよいかを考えてみると、様々な成功を阻む要因が「不十分な顧客業務理解」に起因していることがわかります。これは開発側の認識不足によって引き起こされるものであり、「障害を乗り越えてでもしっかりと行わなければならない」という意識が低いためです。障害の例として表1のものがあげられます。
表1:不十分な顧客業務理解を引き起こす障害の例 これらの多くは恐怖感によるものといえるかもしれません。表1の5については、現実に情報が充分であれば何ら問題はありません。しかし今持っている情報で充分かは、本来しっかりした業務分析を自ら行わなければわからないはずで、実は「徹底した顧客業務理解」のための活動を行わないことの根拠にはなりません。 ですからこの「情報が充分である」という判断自体が、結果として起こり得ること(開発側が顧客業務を具体的なイメージとしてなかなか理解できなかったり、今後の打ち合わせで多くの追加の説明を顧客側に求めることなど)を顧客側が受け入れる前提でない限り難しいことだと思います。また、まったく同じものをそのまま納品するものでもない限り、同業他社のシステム開発を行った経験は、ここでは考慮すべきではありません。 「不十分な顧客業務理解」によって表2のような事態が引き起こされます。
表2:「不十分な顧客業務理解」によって引き起こされることの具体的な例 逆に考えると、「徹底的な顧客業務理解」によって多くの問題が解決できることになります。 |
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| 意志決定遅延の防止 | ||||||||||||||||||||
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表2の1は「徹底的な顧客業務理解」を行うことによって開発側から顧客にとって納得のいく提案ができ、顧客側の判断としても決定が容易となることによって解決できます。 もし承認者が決定を渋るような場合があるとしても、現場主義による顧客業務分析によって開発側が顧客の現場担当者からの意見を得やすい状況ができていれば、いくつかの選択肢が判断基準とともに明確になりやすくなり、顧客側でも「決められない」ということが劇的に少なくなります。 また決断に踏み切れない顧客側担当者の事情も理解しやすくなるので、「どうすれば(誰が「うん」といえば/何が実現されていれば/誰であればなど)」「どこまでは」「いつになれば」決められるのかという条件が見通しやすくなっているはずです。きちんと理解していれば、いくらでも解決策はでてくるでしょう。 |
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