第6回:新たなIT部門のあり方 (2/4)

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第6回:新たなIT部門のあり方
監修者:野村総合研究所  淀川 高喜   2005/12/15
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機能A:IT戦略・計画

   経営戦略と整合性の取れたIT戦略や中期計画を策定し、経営者および事業部門の合意をとりつける。その上で、それらの戦略や計画に基づく適切な投資の意思決定ができる仕組みを確立し、経営に対してIT運営の説明責任を果たす。
機能B:システム化企画

   事業部門のオーナーシップ(当事者意識)のもと、ユーザの業務改革を実現するためのシステム化企画を、事業部門へ積極的に提案する。また、事業部門におけるIT活用促進を支援する。


機能C:開発・インフラ統括

   開発工程、IT基盤、運用方式などに関する全社的な標準を策定し、遵守させる。また、システム構造の標準部品化の実施、個別開発案件におけるアーキテクチャ検討支援などを行う。


機能D:プロジェクトマネジメント・設計

   重要プロジェクトを推進するための各種マネジメント(進捗・品質・コスト・リスクなど)を行う。また、要件定義やシステムの基本的な仕様に関する設計を行う。


機能E:運用管理

   稼動中のシステムについて、安定的・継続的な運用を実現すべく、運用管理を行う。また、障害件数の削減や復旧時間の短縮などを目指して、運用業務の改善をはかる。


機能F:製造

   システムの基本仕様をもとに、さらなる詳細化を行い、プログラムを開発する。その上で、開発したプログラムについて、当初の設計内容を満たしているかどうかのテストを行う。また、稼動後のシステムに関する保守を行う。


機能G:オペレーション

   稼動中のシステムについて、システム運用のオペレーションや監視を行う。また、ユーザ部門に対するヘルプデスクサービスの提供や、システム操作研修などを行う。

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株式会社野村総合研究所 淀川 高喜
監修者プロフィール
株式会社野村総合研究所  淀川 高喜
プロセス・ITマネジメント研究室長 兼 金融ITマネジメントコンサルティング部長。国家試験 情報処理技術者試験 試験委員会 委員。1979年野村総合研究所入社。生損保、銀行、公共、運輸、流通、製造業などあらゆる分野における幅広いシステムコンサルティングに携わる。専門は情報技術による企業革新コンサルテーション、情報システム部門運営革新コンサルテーションなど。


INDEX
第6回:新たなIT部門のあり方
  ユーザ企業に必要なIT人材
機能A:IT戦略・計画
  ユーザ企業本体に持つIT運営機能の範囲
  情報子会社の基本戦略

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