三層構造パッケージを推進し変化適応力を向上させる - SCAWシリーズ
日本固有の個別受注生産に対応して製番管理機能を強化した「SCAW生産管理」
「SCAW」のもう1つの核となる業務パッケージは「SCAW生産管理システム」だ。現在は工場単位ではなく、複数の工場に一気に導入しそれぞれを連動させて運用するケースが増えており、それにあわせて機能を拡張してきた。
国産パッケージとして提供されてきた「SCAW生産管理システム」の特長は、日本固有の生産方式である個別受注生産に対応するため、製番管理機能を 強化してきたことにある。受注から計画、製造にいたるまで製番による一元管理を行い、個別受注生産への適用度合いを向上させている。
その他にもスケジューラの標準装備や計画系機能によるオーダーコントロール、マルチレベルの履歴情報によるロットレーシング、実際原価計算機能など豊富な機能を搭載しており、組立加工系とプロセス系の両方に対応している。
また様々な業種業態については、SCAWのパートナーが開発した業種別モデルを適用していくことで適応範囲を拡大できる。現在は自動車部品モデルや製番管理モデル、プロセス加工業モデルなどがラインナップされている。
生産管理システムではインテグレーションを含む総合的な提案力が必須であり、その意味ではバックグランドに実績のある財務会計パッケージがあることは大きな強みとなっている。
国産ERPベンダーとしてフルラインナップで対応してきたことが「SCAW」の強みであり、それをさらに加速させるのがシステム間連携を実現する「SCAW eTrans」の存在である。
単なるEAIを超えたメリットをもたらす「SCAW eTrans」
システム間連携を実現する「SCAW eTrans」は、異なるシステム間でのデータのやり取りを可能にするEAI機能をベースとしているが、「SCAW」の中にあることでまったく違う存在意 義を持つことになる。つまりEAIを導入すると同時に、業務システムの更改や導入の延長線上で、システムをつなぐことのメリットも生まれるのである。
例えば「SCAW生産管理システム」の場合、既存の会計システムとの連携や取引先企業のシステムとのデータの受け渡し、RossettaNetや EDIFACTのような業界標準プロトコルへの対応が求められる際に、「SCAW eTrans」がHUBとなりこれらを実現する。
つまり「SCAW eTrans」の導入によって、個別最適化を実現しながらシステム全体を仮想的に統合でき、かつビジネスプロセスを改善することができるというメリットは大きい。
価格面でも他のEAIツールに比べると十分に競争力のある「SCAW eTrans」だが、メリットはそれだけではない。国産EAIだけに強力なサポートを受けることができ、短期間での導入が可能だ。他社ERPパッケージと の連携をわずか8人日で実現したという例もある。研修を受けることでユーザが自ら使うこともでき、プロパティが設定されたアイコンを線で結ぶだけで、仕様 書と連携プログラムが自動的に生成されるなど、使い勝手も配慮している。