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キーパーソンインタビュー
> 「サポートがない」という不安は「導入前」と「導入後」の2通りがあった
話者:野村総合研究所 寺田 雄一氏 2007/5/21
株式会社野村総合研究所
オープンソースソリューションセンター
グループマネージャー
寺田 雄一
NRIオープンソースソリューションセンター(OSSC)のマネージャー。2003年にOSSCを立ち上げ、複数のOSSの組み合わせを事前に検証したOSS基盤を提唱し、OpenStandiaパッケージを開発。
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企業にとって「オープンソースソフトウェアを導入する際にサポートが受けられない」ことは、推進の妨げとなっている。この問題を解決するため2006年に「OpenStandia」を開始した野村総合研究所では、さらに1歩推し進めた支援サービス「NRIオープンソース救急センター」をスタートした。
「サポートがない」という不安は「導入前」と「導入後」の2通りがあった
— 今回提供を開始された「NRIオープンソース救急センター」ですが、具体的にどのようなサービスなのでしょうか
寺田氏:
これはOSやPHP、Java、データベースなど、様々な分野のオープンソースソフトウェアを導入している企業を対象に、稼働中のシステムで起こったトラブルを解決するサービスです。
図1:サービス利用のイメージ
(画像をクリックすると別ウィンドウに拡大図を表示します)
システム障害からの復旧を行う「救急サービス」と安定稼働に必要な要素の洗い出しを行う「オープンソースドックサービス」、そして継続して障害検知サポートを行う「定期メンテナンスサービス」の3つによって構成しています(表1)。
救急サービス
システム障害が起きた際に、エラーログやパラメータファイルの調査を実施し、暫定対策を提示してすみやかに障害復旧を支援する。価格は99万円から。
オープンソースドックサービス
システム障害の再発を防止するために、根本原因を調査・報告する。また、顕在化していない問題点を洗い出すため、性能ボトルネックの調査やパラメータ設計のチェックを行う。価格は個別見積となる。
定期メンテナンスサービス
システム障害の予兆を早期に発見するため、定期的な検査を行う。また、エラーや障害が発生した時には、障害の規模に関わらずインシデント(問い合わせ回数)無制限で対応する。価格は対象のオープンソースソフトウェアによって異なる
表1:NRIオープンソース救急センターの3つのサービス
— 対象となるユーザはどのような方々でしょうか
寺田氏:
基本的には、すでにオープンソースソフトウェアを何らかの形で企業システムに導入されている方が対象となります。その中でも、導入したもののエンジニアや技術者不足によって、トラブルに対処できない場合に利用していただくことを想定しています。
— 「OpenStandia」のユーザだけではないということですか
寺田氏:
NRIオープンソース救急センターを利用される場合、OpenStandiaを利用されている必要はありません。
実はOpenStandiaサポートサービスを運営していく中で、オープンソースソフトウェアの緊急度の高いトラブル対応を必要とされている方からの声がよせられました。これはOpenStandiaのユーザというわけではなく、一般的なオープンソースソフトウェアを導入した方々からの問い合わせです。導入したもののトラブルが発生し、解決策を求めてWebサイトを検索する中で弊社のWebページを見られたというケースです。
このように皆様から多く寄せられるトラブル対応のご要望にお応えしたいと思い、新たな事業としてスタートすることを決断しました。
NRIオープンソース救急センター
野村総合研究所が新たに提供を開始したOSSサポートサービス。
詳細はこちら
OpenStandia
野村総合研究所が提供しているOSS導入に関するサービス。
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「NRIオープンソース救急センター」でOSSを強力サポート
「サポートがない」という不安は「導入前」と「導入後」の2通りがあった
約30種類のオープンソースソフトウェアに対応