第2回:SIerから社内SEを目指す(前編) -「企業のシステムを基礎から構築したいのですが」 (1/2)

転職成功への近道
転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜

第2回:SIerから社内SEを目指す(前編)
-「企業のシステムを基礎から構築したいのですが」
2006/10/5
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転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜 転職アドバイザー♯003 西田 正晴氏
はじめに
転職アドバイザーとは 転職に対する不安や疑問などは自分で考えても解消できないことが多いものです。経験豊富な転職アドバイザーに相談することで、知らなかったり気づかなかったことを見出せるでしょう。また1つの疑問を複数の転職アドバイザーに相談してみることで、自分の視野が広がり、より良い転職を目指すことができます。

「転職バーチャル相談室〜転職成功への近道〜」の第2回は、SIerに勤務するB氏が相談者です。前編の今回は、エー・エー・アイ有限会社の西田正晴氏に相談します。

プロフィール
相談者B
相談者Bさん

職種:SIer
年齢:30歳
経験年数:6年

現在2次受けのSIerに勤務しているが、様々な案件を通して1つの会社の全体のシステム構築に関わりたいと感じ、今回転職アドバイザーに相談を行った。

相談者Bのキャリアシート
相談者Bさんの職務経歴書
(画像をクリックすると拡大)


転職アドバイザー♯003 西田 正晴氏
エー・エー・アイ有限会社
転職アドバイザー
西田 正晴氏

1971年、明治大学商学部商学科卒業。情報通信を中心とした分野で10年の実績を持つ。外資系コンサルティング会社のコンサルタントや外資系マーキング会社の営業責任者に従事し、外資系にも強い。現在57歳。

コミュニケーション能力は面接で判断される
会話の中で順序だてて説明できるかや内容を前後せずに話せるかといった部分に注意しながら話をしましょう。

アイコンタクトをしっかりと
相手が話しているときに相手の目を見るのは当然ですが、自分が話すときも相手の目を見るようにしましょう。

スキルやキャリアの
説明は具体的に

単に「何を開発した」ではなく、使用したアプリケーションや言語、携わった箇所、チームの人数、その中での立場など、具体的に説明しましょう。

30歳は転職の
好タイミング

「これまでの経験」と「これからの伸び」が期待できる30前後は転職を考える上で非常に良いタイミングです。


転職に最適な年齢は
これまでの仕事で経験したこと
相談者B氏    はじめまして。本日はよろしくお願いします。

西田氏    こちらこそ、よろしくお願いします。

   まず簡単に経歴について。お話していただけますか?

相談者B氏    2000年の4月に現在の株式会社 総合インター開発に入社しました。最初はシステム開発グループに所属して、プログラマとしてエンドユーザ向けの物流管理システムの開発を行いました。

西田氏    システム運用保守の部分についての経験はありますか。

相談者B氏    運用保守については別の案件で行っていますので、後ほど説明させていただきます。

   2001年には、基本情報技術者試験と簿記3級試験に合格し、その後システムエンジニアとして販売および営業管理システムの開発に参加しました。

西田氏    その際の担当箇所はどの辺りでしょうか。

相談者B氏    主にユーザインタフェースに関する開発を行うところで、8名のチームのサブリーダーとして関わりました。その後はITコンサルタントとして販売系システムのコンサルタントを担当しました。

   このときコンサルティングと平行し、運用保守を担当するチームのサポートも行いました。2004年の10月には初級システムアドミニストレータ試験に合格し、その後は3件の開発プロジェクトにサブリーダーとして参加しています。

西田氏    わかりました。まず経歴の説明の仕方については問題はないと思います。特に社内SEとして取引先や外部のスタッフに説明をする必要がある企業では、面接での説明の仕方に注目しています。

   重要なのは時系列に沿って論理的に話せているかを見ています。途中で面接官が、直接そこに関係のない質問をすることがあります。もちろんそれはどういう仕事内容だったかを深く知りたいから質問しているのですが、そこで話を前後させてしまうと一貫して話ができないと判断されることもあります。その点では「後ほど説明を」と流れを作ったことは良いと思います。

   次に、いただいた職務経歴書についてですが、もっと細かい内容も書いたほうが良いですね。例えばデスクトップのサポートやシステム運用保守といったものも記入してください。

   これらの仕事の中で使ったことがあるアプリケーションについても記入しておくことで、企業が必要と考えている人材かどうか判断しやすくなります。これらの点については実際に企業面接を受ける場合にも注意してください。

相談者B氏    わかりました。


現在の仕事の内容について
西田氏    現在の仕事の内容としては、上流と下流のどの辺りの案件がメインとなっていますか。

相談者B氏    2次受けの案件が多いですね。

西田氏    転職を考えられたのはその部分も影響しているのでしょうか。

相談者B氏    はい。やはり限られた環境や案件の中でシステム開発をするのではなく、どのようなシステムを作るかという基礎の部分から仕事をしたいと考えています。

西田氏    外注として基礎の部分から仕事を請け負う形でも良いでしょうか。

相談者B氏    できれば設計から開発、運用までを企業の中でやりたいと思います。

西田氏    わかりました。ではその方向で転職を前向きに考えていきましょう。

   今転職に関して不安に思われていることはありますか。

相談者B氏    30歳という年齢は社内SEへ転職する際にマイナスにならないかと考えています。

西田氏    そんなことはありませんよ。年齢層としては30前後がどの企業も求めるレンジですし、求められるスペックもそれほど高くはありません。これが35歳になりますと、非常に要求が厳しくなります。

相談者B氏    では、転職を考える上でこの年齢というのは良いタイミングですか。

西田氏    そう思います。本人にとっても動きやすい年齢ですし、受け入れる側も柔軟に対応できます。30から35まで年齢を重ねるところで、技術力や年収に格差がつきはじめます。本人の努力次第で大きく環境を変えることができるでしょう。

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INDEX
第2回:SIerから社内SEを目指す(前編) -「企業のシステムを基礎から構築したいのですが」
これまでの仕事で経験したこと
  転職は国内企業だけじゃない
転職バーチャル相談室 〜転職成功への近道〜
汎用系SEから
オープンソース系SEを目指す
(相談者:28歳SE)
第1回:前編「汎用システムそのものの将来性に不安があるのですが」
第1回:後編「バックオフィスからエンドユーザコンピューティングに転職できますか」
SIerから社内SEを目指す
(相談者:30歳SE)
第2回:前編「企業のシステムを1から構築したいのですが」
第2回:後編「これまでのキャリアはどのように評価されますか」
社内SEからゲーム業界SEを目指す(相談者:25歳社内SE) 第3回:前編「やっぱりゲーム業界で働きたいんです!」
第3回:後編「これからのゲーム業界動向とそこでのキャリアアップは?」

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