TOP>キャリアアップ> オージス総研のこれまでの取り組みについて教えてください ThinkITが分析する 優良企業の見える化 第13回:企業ビジネスから顧客の望みを見える化する「オージス総研」 2007/11/26 1 2 3 次のページ 株式会社オージス総研加藤 正和氏 1945年1月生まれ。67年3月東京大学工学部卒業。同4月大阪ガス入社。生産部生産技術センター副所長、敦賀基地計画推進室長、取締役生産部長を経て、2003年4月オージス総研社長に就任 エントランス 東京オフィスのエントランス。窓からはレインボーブリッジがみえる。 加藤氏 まず1つに、オージス総研はかつてから、大阪ガスという公益性の高い企業のIT基盤をずっと支えてきている、ということがあげられます。計画から設計、運用、維持管理までを手掛けており、IT全体に対しての総合的なソリューション力を備えているといえるでしょう。このことは、「ITガバナンス・トータルソリューション」として、非常に高い評価をいただいています。 もう1つはオブジェクト指向開発のリーディングカンパニーとしての面があります。オブジェクト指向は開発方法論であり、顧客にとっては1つの選択肢になります。オージス総研としては、このオブジェクト指向開発をコアのソリューションとして高めていこうとしています。 ビジネスや業務プロセス、ITシステム全般にいたるまでをUMLを用いて可視化し、UMLを単なる開発用言語ではなく、いわゆるモデリングツールとして使っていきます。その第一歩としてエンタープライズアーキテクチャ(EA)という概念で全体最適化をはかり、可視化・モデル化を活用する「モデルベース開発」をキーコンセプトに掲げた市場戦略を展開しています。 加藤氏 先ほど申し上げた通り、オブジェクト指向は開発方法論ですが、それだけでは顧客の価値として訴求しにくい部分があります。そのため、より上位のEAの概念を打ち出し、モデリングやSOAと関連付けたコンセプトを考えました。 しかしEAの概念である全体最適化は多くの企業で重要視されている反面、受け入れられにくい面もありました。そこで実際の開発方法論、開発のやり方の所まで落とし込んだ表現に置き換えたモデルベース開発を打ち出したのです。 同じ概念を少し手法を変えて提示したわけですが、最近これが市場にはまってきていると感じています。1つは内部統制の動きで、業務プロセスを説明性の高いものにするための手段として、「見える化」があったということです。さらにオージス総研がもともとオブジェクト指向に強く、UMLの先進的企業であるといった点から、市場差別化が進んできている成果だと考えています。 加藤氏 UMLはオブジェクト指向開発と対になっている方法論です。さまざまな手法の中で「UMLが良い」というのは、当時の着眼点がよかったのだと思います。IBMの中に組み込まれた米国ラショナル社と提携してUMLツールの普及開発を手掛けてきたということもあり、比較的早く取り組み、ビジネスとしても展開してきました。 ご存じのように、UMLの資格制度もオージス総研が立ち上げましたし、業界の中では「UMLのオージス総研」として認められてきていると感じています。この分野においては、他社には引けをとらないという自負もありますし、客観的にもそのようにみていただけていると思います。 加藤氏 1つには、数年前から注目され、今後普及が期待されるSOAを活用したソリューションがあります。SOAは単なる技術ではなく、ビジネスプロセスを必要とする各業務の組み合わせとして構築するためのアーキテクチャです。その意味で、オージス総研が推進するモデルベース開発はSOAにおいて極めて有効な方法論といえるでしょう。 今後提供するソリューションにおいて、SOAを念頭に置いたシステム構築を展開し、さらにオープンソースの活用など最新のアプローチで差別化をはかっていきたいと考えています。 また「オージス総研が持っているブランドや特質を顧客に対してどう提供していくか」という点をコアに、ビジネスを進めています。いわゆる「仕事を取ってくれば、後は人だけ集めてやってしまおう」といった形で仕事を進めることはありません。 次のページでは「オージス総研の企業風土」を見える化! >> 1 2 3 次のページ INDEX 第13回:企業ビジネスから顧客の望みを見える化する「オージス総研」 オージス総研のこれまでの取り組みについて教えてください オージス総研とはどのようなイメージの企業なのでしょうか これからのオージス総研が目指す目標について教えてください ThinkITが分析する 優良企業の見える化 第1回 見える化を推進するハイレベルな技術者集団「豆蔵」 第2回 検索結果を見える化する「マーズフラッグ」 第3回 blogと検索を軸に「革新的なサービス」を見える化する「ドリコム」 第4回 「顧客企業が本当にして欲しいこと」を見える化する「エルテックス」 第5回 「ユビキタスとは何か」ということを見える化する「ビートラステッド・ジャパン」 第6回 データベースだけではなく「次世代の企業システム」を見える化する「日本オラクル」 第7回 オフィスは見えるがスタッフの姿は見えず「Oracle専門サービス業」を生業とする「アゲハ」 第8回 「システムの現場」を見える化する「ウルシステムズ」 第9回 「検索ポータルの舞台裏」を見える化する「Google」 第10回 「マイクロソフトソリューション」を見える化する「アバナード」 第11回 「ユーザフレンドリーな検索」を見える化する「Baidu(百度)」 第12回 「社員のスキルアップ」を見える化する「ニスコム」 第13回 企業ビジネスから顧客の望みを見える化する「オージス総研」 第14回 顧客視点のサービスを見える化する「ピーエスシー」