
The Linux Foundation Japan Symposium、パネルディスカッションレポート
Linux Foundationイベントパネルディスカッション
2007/3/14 11:00
ユーザの要望と開発者の方向性のぶつかり合い
NEC OSS推進センターの柴田 次一氏をコーディネータとして、Andrew Morton氏とRandy Dunlap氏によるパネルディスカッションが行われた。
まず、The Linux FoundationのTechnical Advisory BoardのメンバーであるRandy Dunlap氏が「どのようにLinuxの開発に参加するのか」という点について講義を行った。

Randy Dunlap氏

Andrew Morton氏

柴田 次一氏
コミュニティでは誰もが見ることのできるオープンなコミュニケーションを目指し、メーリングリストを中心としてIRCやWikiを活用しながら開発を行っているという。カルチャーの面でDunlap氏は「開発はオープンな環境で進められており、悪い面かもしれませんが長期計画というものを用意していません。コミュニティは実力主義で、良いアイデアがあれば評価されるという環境です」と述べた。
さらに「コミュニティから単に物をもらおうとするだけでなく、何らかの形でLinuxに貢献してもらいたいと思っています」とこれからコミュニティへの参加を目指す人へのメッセージを送った。
講義内容の補足として、パッチを作る際の提案方法についてAndrew Morton氏が「もしパッチの内容に不安があり、そのまま提案することに躊躇するようであれば、ぜひメンテナにコンタクトをとってください。そのためにメンテナがいるのですから」と述べた。
続いて、「Kernel Janitor」のこれまでの経緯と実際に作業を行う流れや、1週間に2回ほどMorton氏がリリースしているmmカーネルについて解説が行われた。Kernel Janitorの詳細は以下のWebサイトを参照して欲しい。
- Linux Kernel Janitor Project home page
- http://janitor.kernelnewbies.org/
参加者へのメッセージとして、Dunlap氏は「基本的には皆さんにもっとカーネルの開発に参加してもらいたいと考えています。勇気をだして、皆さんの側からも一歩近づいてください。何かが足りない、だから作りたいということが動機付けになると思います」と語り、Morton氏は「こういった開発現場に来ると、何をしたらよいのかと戸惑ってしまうかもしれません。まず何かカーネルに対して変更したいと思った部分から、はじめていただきたいと思います。そこから皆が利益を享受できるようになると思います」と語った。
今回のThe Linux Foundation Japan Symposiumの最後を締めくくったのは、Tom Hanrahan氏による「Thchnology Forecast & Closing」だ。

Tom Hanrahan氏
各セッションの内容を改めて確認し、再度カーネル開発のコミュニティへの参加を呼びかけた。
今回のThe Linux Foundation Japan Symposiumの各セッションの資料は以下のページからダウンロードできる。
- 第4回 The Linux Foundation Japan Symposium
- http://www.linux-foundation.jp/modules/eguide/event.php?eid=5
イベントに参加できなかった方も、ぜひ資料を読んで最新の動向についてチェックしてもらいたい。
(ThinkIT編集局 神保 暢雄)