ユビキタスとミラクル・リナックス、日本発の車載機器向け 組込みLinux統合ソリューションの共同開発と販売で業務提携
ユビキタスとミラクル・リナックスは、自動車メーカーや機器メーカーを対象に、車載機器やIVI(In-Vehicle Infotainment)向けのソフトウェア販売から技術サポートまでワンストップで提供することを目的に開発、販売に関する業務提携に合意したことを発表した。
自動車、IVIの高度化やネットワーク化などによりスマートフォン連携やクラウド対応が進む一方で、EV・PHVなどの普及と、ADAS(先進運転支援システム)をはじめとした運転者支援の高度化のために、従来型のカーナビゲーション端末から自動車の情報制御に求められるソフトウェアの機能、品質は劇的に変化している。先端の情報技術の応用が活発になるに伴い、オープンソースで、様々なネットワークプロトコルへの対応や2D/3Dなどの高度なグラフィックスをサポートするLinuxを車載機器やIVIで活用する動きが加速している。一方、自動車業界内でのLinuxエンジニア不足やLinuxの品質担保と、自動車の開発サイクルと技術革新のスピードのギャップなどの観点から、商用レベルでの長期保証に耐えうるLinux、ミドルウェアの提供、メンテナンスやサポートが課題として顕在化してきている。
このような背景を受け、組込みソフトウェア分野で13年以上の実績と、車載分野において、高速起動、MiracastやDLNA、DTCPなどのマルチメディアネットワークソリューション、Wi-Fiネットワーク関連のミドルウェア技術、製品などで多数の実績をもつユビキタスと、日本発のLinuxディストリビューションを14年以上継続し、エンタープライズ、通信キャリア、組込みシステム向けなど幅広い顧客への提供実績を持つミラクル・リナックスが提携し、車載品質の組込みLinuxとミドルウェアを組み合わせたベストソリューションを開発する。両社の業務提携により、次世代IVI、ディスプレイオーディオ、統合クラスターパネルなどますます高度化していく車載機器のニーズにマッチした高品質なソフトウェアソリューションをワンストップで提供し、車載機器開発の加速、付加価値の向上を支援していく。
業務提携内容は以下の通り。
- ミラクル・リナックスの組込みシステム向けLinux OS - Embedded MIRACLEとユビキタスのQuickBoot、Miracast、DLNAなどの車載機器向けミドルウェアソリューションの統合およびコンサルテーション、技術サポートを含んだワンストップソリューションの提供
- 上記ソリューションのAutomotive Grade Linux(AGL)への対応
- 車載機器向けの技術に関する連係および共同開発
- 販売およびマーケティング協力
今後は、車載LSIベンダーが提供する車載機器向け開発ボード用 BSP(ボードサポートパッケージ)でのLSIベンダーとの連携や、通信モジュールなどキーコンポーネントを提供する部品ベンダーとの連携、ユーザーインターフェース、セキュリティ、その他車載機器向けアプリケーション開発に必要なミドルウェアベンダーともパートナーシップを拡大し、広範な機能をカバーする車載向け商用ディストリビューションとして製品採用率No.1のポジション獲得を目指す。
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