自宅サーバーを作ってみよう
マシンの調達
今回は、自宅サーバーを作るにあたって気を付けるべき点や考慮すべき点をまとめました。
自宅サーバーとなるマシンを調達する上でよくあるパターンとして「新しいPCを買ったので古いPCが余った。しかし特に使い道もないのでLinuxか何かを入れてサーバーにでもしてみようか」というものがあります。これは半分おすすめし、半分はおすすめしません。
半分おすすめする理由としては、サーバー構築を経験するよい機会だからです。サーバー構築するという機会はそうめったにあるものではありません。自宅にたまたま余ったマシンがあり「取りあえず自宅サーバーにでもしてみるか」という手軽さはサーバー構築の経験を積むのによい機会となるでしょう。
一方、半分おすすめしない理由としては、PCが古いため壊れやすいこと、そして電気効率が悪くて24時間稼働すると電気代が非常に高くなる可能性があることです。サーバーとして24時間稼働させるという行為はハードウエアにとっては結構過酷な条件となります。特に古い家庭用ハードディスクは(著者の個人的な経験では)数か月以内に高い確率で壊れてしまうことが多いので注意が必要です。
最近著者が個人的におすすめしているのが、古いノートPCに半導体記憶媒体(フラッシュメモリなど。例えばUSBメモリ)を挿してそちらにOSやデータを入れる方法です。ノートPCは消費電力や発熱が少ないので省エネであること、バッテリーをUPSのように使えること、そして半導体記憶媒体が壊れやすいハードディスクの代わりとなることがおすすめしている主な理由です。
サーバーの設置場所
無事ハードウエアの調達が完了したら、次はサーバーの設置場所を考えなければなりません。「誰もいない、風通しのよい、日の当たらない部屋に自宅サーバーを設置する。」……なんてことができる家庭環境の人であれば特に問題ありませんが、たいていの人はそんな恵まれた環境を用意できるわけではないでしょう。しかし疑似的にそういった恵まれた環境に近い空間を確保することが重要です。
サーバーの設置場所として押さえておくべき4つのポイントをご紹介いたします。
1. ネットワークを引き回せる部屋でないといけません。ルーターが1Fにあるがサーバーを3Fに置きたい、なんてことがもしあるのであれば、ネットワークを引き回せるかをまずは確認すべきでしょう。
2. 騒音が気にならない部屋でないといけません。寝室にサーバーを置くのは難しいでしょう。気休め程度ですが、OSのコマンドでCPUパワーを最小限にしたり部屋の温度を低くしたりすることでサーバーファン音を抑えられる場合があります。
3. ほこりが多い部屋ではいけません。かつ、ほこりは地面にたまるので極力地面から高いところにサーバーを設置するのが理想的です。
4. 風通しのよい部屋が理想ですが、難しいようであれば扇風機などで無理やり空気を循環させる手をよく使います。