リリース後のシステム拡張とビジネス展開
リリース後のシステム拡張とビジネス展開
短期開発の成功によって、JIPの資金証券システムおよび統合RBは、無事に予定どおりのリリースを迎えようとしています。今後の展望について、システム開発とビジネス展開の両面から、それぞれ倉橋氏と大江氏は次のように語っています。
倉橋氏:資金証券システムについては、まとまった業務機能単位での段階的なリリース計画と なっています。統合型パッケージですが、お客様のニーズに合わせて部分的に導入いただくことも可能です。2007年3月のファーストリリース後は、金融先 物や債権先物などのシステムを継続して開発していく予定ですが、NexawebおよびExtended Struts for Nexawebによる開発手法や開発手順は今回でほぼ固まりましたので、次はさらに工数を削減して開発スピードを上げていくことができるでしょう。
大江氏:「資金証券システムと統合RBは、既存ホストシステムのユーザーのシステム更改も合わせて、今後4年間で合計50行以上の導入を目標としています。
いずれも市場は順調に伸びており、各金融機関様のリスク管理の強化に対応したシステムでもありますので、それだけ大きな需要が期待できると考えています。
パートナーが語るNexawebのアドバンテージ
JIPの資金証券システムおよび統合RBの短期開発を実現する上で重要な役割を果たしたのが、日立システムのExtended Struts for Nexawebです。Extended Struts for Nexawebは、日立システムが大手金融機関の複数プロジェクトの開発実績と経験をベースに、アプリケーション開発に必要な機能をコンポーネント化した Nexaweb用の開発フレームワークであり、50種類以上のサンプルアプリケーションや開発手順書も添付されています。
このフレームワークを利用することで、Nexawebによるリッチクライアントアプリケーションを、短期間で簡単に開発することが可能となります。
日立システムでは、このExtended Struts for Nexawebによって、Nexawebをベースとしたリッチクライアントソリューションサービスを、メガバンクなどの金融機関をはじめとした幅広い業種のユーザに向けて提供しています。
今回のJIPのプロジェクトでNexawebおよびExtended Struts for Nexawebの導入支援を担当した日立システム 金融システムサービス事業部 金融ソリューションサービス部の技師 境 丈利氏と陣内裕子氏に、同社が考えるNexawebの優位性についてうかがいました。
境氏:既存の基幹系クライアント/サーバシステムからの移行など、RIA(Rich Internet Application)へのニーズの高まりは日々実感しています。そうした中でも、金融関係をはじめとした特にミッションクリティカルなシステムが求め られる分野のお客様は、やはりJavaに対する信頼性が高く、クライアント/サーバの両方をJavaで開発できることはNexawebの非常に大きなメ リットといえるでしょう。その点でもJIP様には自信を持ってNexawebをご提案でき、実際に高くご評価いただけました。
Javaをベースとしていることで、アプリケーションのパフォーマンスにおいても優位性があります。一般的なリッチクライアント製品の多くは、基本 的にスクリプト系の言語をベースにしているので、どうしても計算処理が遅くなります。対して、JavaベースのNexawebは、スクリプト系のリッチク ライアントよりもクライアント側での計算処理能力が高く、画面の描画などが高速という利点があります。JIP様のシステムは、まだ実際のパフォーマンス チェックまでは至っていませんが、パフォーマンス面での優位性も大いに期待できると思っています。
陣内氏:今回のJIP様のシステムでも重視されたポイントの1つですが、リアルタイム性が要 求される基幹システムのアプリケーション開発に対応して、Nexawebはサーバプッシュ機能を備えています。ブロードキャスト的にプッシュすることはも ちろん、相手を特定してプッシュすることも可能ですので、このリアルタイム配信機能をうまく使って、通知や承認のリアルタイム処理など、さまざまな要求に 対応することができます。その際に使うポートも1つだけでよく、Nexaweb自体がサーバとクライアント間の通信を管理するメッセージングバスの機能を 持っていますので、リアルタイム通信機能の導入の容易さという点でも優れています。
また、システム構築に携わった株式会社日立システムバリュー 東京第3システム部 白鳥直希氏は、Nexawebを利用した際のデータの差分更新における導入メリットを述べています。
白鳥氏:最近はAjaxなどによって、画面の一部のみを更新させることが一般的になっていま すが、Nexawebはかなり以前からこのような機能を提供していました。さらに付加えると、データを自動的に圧縮する機能を持っているため通信量はより 小さいものになります。また、このように画面の一部を更新する場合でも、Nexawebの場合はXMLによる記述で済ませることができるので、コーディン グを簡素化するという点でも、現場の開発者の視点から見ても、導入メリットが大きいと思います。
これらの特性を併せ持つNexawebは、耐久性が求められる基幹システム開発に適したリッチクライアント・プラットフォームといえるでしょう。
http://www.jip.co.jp/
株式会社日立システムアンドサービス
http://www.hitachi-system.co.jp/
日本ネクサウェブ株式会社
http://www.nexaweb.co.jp/
旧来のクライアントサーバシステムのマイグレーションや基幹系Webアプリの再構築を検討されているシス テム部門の方を対象にした1月26日の事例紹介セミナーでは、日本電子計算(株)様をゲストにお招きし、資金証券システムや統合リテールバンキングシステ ム(個人融資審査業務総合支援システム)のデモを交えご講演いただき、また、開発者の視点で、基幹系システムへの導入が進むNexawebソリューション の事例についてご紹介いたします。
開催日程:2007年1月26日(金)14:00〜(品川)
お申込みはこちら: http://www.hitachi-system.co.jp/seminar/nexaweb/