VS TFSの機能範囲
VS TFSの機能範囲
それではVisual Studio 2005(以下VS2005)Team SystemにおけるVS TFSの機能について見ていきましょう。図1の青い線で囲まれた部分がVS TFSの機能範囲です。
図1からもわかる通り、VS TFSのクライアントであるTeam ExplorerはVSTE for SA、VSTE for SD、VSTE for STすべてのエディションにまたがっており、開発ライフサイクル全体においてその機能の効力を発揮します。それではどのような機能が含まれるか次に説明していきます。
ワークアイテムトラック
プロジェクト管理者はたびたび変化するプロジェクトの状況に対して、常に柔軟に対応していく必要があります。そのためにはプロジェクトが現在どのような状況にあるのかを正確に把握している必要があります。
そこでこのワークアイテムトラック機能の出番です。ワークアイテムというのは、プロジェクトのメンバーに割り当てられた作業の単位です。表1の項目があらかじめ用意されており、作業項目が発生するごとに管理者は目的に見合ったワークアイテムを新しく作成し、プロジェクトメンバーに割り当てます。
- 必要条件
- 機能
- シナリオ
- タスク
- バグ
プロジェクトメンバーはその割り当てられたワークアイテムを表示して、それに基づいた作業を行います。作業が終了したらその作業を担当したメンバーがワークアイテムのステータスを完了という形で変更します。
このような形式で管理することにより、プロジェクト管理者はワークアイテム単位で進捗状況と作業担当者を知ることができます。進捗が遅れているワークアイテムに関しては、担当を変更したり人員を追加したりするなどの迅速な対応が可能となります。
変更管理
プロジェクトのソースコードはすべてのプロジェクトメンバー間で共有され、常に同期されていなければなりません。チェックアウト(編集中によるロック)、チェックイン(編集内容更新とロック解除)という状態を用いて、ソースコードの編集・更新を管理して、多人数での開発におけるソースコード編集の不整合を防ぎます。
「あれっ、それってソースコードを管理するVisual Source Safe(以下VSS)って製品があるよね?」と思われた方、確かにVSSと同じような機能ですが、VS TFSの変更管理はより多くの機能を持っているのです。その特徴は以下の3つになります。
- 新しいチェックインノートの種類を追加できる
- チェックインの際に必要とするポリシーを設定できる
- 新しいファイルの種類のサポートを追加する
