休日に作りたい料理「夏野菜を楽しもう」レシピ紹介

2013年8月31日(土)
高橋 正和

今年の夏も暑い日が続いています。私は通勤の際に結構な距離を歩くので、駅に着くころには汗だくです。こんな気候だと、素麺、蕎麦、冷やし中華、そして前回紹介した冷製のカッペリーニといった、さっぱりした冷たいものばかり食べたくなります。しかし、麺類は炭水化物が中心で、意外とカロリーが高く、野菜やたんぱく質が不足しやすい傾向があります。そこで今回は、夏野菜とたんぱく質をさっぱりと補充する料理にしました。

夏野菜を楽しもう

夏野菜は、キュウリ、ナス、トマト、ピーマン、オクラ、トウモロコシ、ズッキーニなどが代表的です。今回はこれら旬の夏野菜をたくさん使った料理を紹介します。前菜は、スペインの冷たいスープ ガスパチョ、パスタは夏野菜のペペロンチーノ、そしてメインは鶏胸肉のソテー・レモンソースです。
ワインは今回もカバを合わせていますが、実はセレクトしたというわけではありません。料理を作った当日はとても暑い日で、外出先から帰って冷蔵庫を開けたら、そこにあったカバがあったというのが実情です。準備していた料理との相性も悪くないので、こちらのカバを通しで合わせることにしました。

夏野菜を楽もう ~メニュー~

  • ガスパチョの簡単アレンジ
  • 「夏野菜のペペロンチーノ」
  • 「鶏のソテー・レモンソース」
  • 再びカバ(スペインのスパークリングワイン)

今回は、すべて1人前に盛り付けてあります。作成時間は、今回もおおよそ1時間ですが、腹が減ったと急かされながら作ったため、プレッシャーに負けてしまい、メインの盛り付けに若干の不満が残りました。急いで作るよりも、簡単に食べられるものをサッと作って食べさせてしまい、ゆっくりと作るという選択肢もあったかと反省しています。

今回の前菜ガスパチョはスペインの冷たいスープで、少し多めに作って冷蔵庫に入れておけば、いつでも冷たいものが食べられる(飲める)ので、夏の間はよく作ります。ガスパチョは、本来のレシピ通りに作ると意外に時間がかかったので、本格的なレシピをやめて市販の野菜ジュースを使うことで手軽に作ることができるレシピとしました。

パスタは、夏野菜を使ったペペロンチーノにしました。ペペロンチーノは、前回紹介したアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノを使う基本のパスタです。にんにく、唐辛子、パセリ、オイル、塩(パスタのゆで汁)しか使わないシンプルなパスタなのですが、それぞれの加減が難しく、なかなかピタッと決めることができません。このため、最初は、うまみを出すためにアンチョビを使い、定番のキャベツの代わりに夏らしい野菜を使おうと考えました。夏らしい野菜ということでトウモロコシを使って試作したところ、アンチョビがトウモロコシの黄色を曇らせて少し汚い感じになる上に、美味しいは美味しいのですが、合わせる必然性を感じませんでした。そこで、アンチョビをやめて、トウモロコシの甘さを活かすことにし、ズッキーニとオクラを加えて、今回ご紹介する、夏野菜のペペロンチーノにしました。
メインは、鶏胸肉のソテー・レモンソースです。メインも、当初はアクアパッアを考えていたのですが、近くのスーパーで手ごろな魚が手に入らなかったので、いつでも入手できる鶏胸肉を使った料理としました。こちらのレシピは、TBSの「はなまるマーケット」で、落合シェフが紹介されたものがベースです。癖のない鶏胸肉に、レモンの酸味がさわやかな一品で、夏向きのメニューだと思います。

材料はこんな感じです。左側バットに入っているのが、パスタの材料で、トウモロコシ、オクラ、ズッキーニ。真ん中は、鶏胸肉のソテー・レモンソースの材料で、三人前の鶏胸肉3枚とレモン一個が入っています。右側はガスパチョの材料で、ミニトマト、玉ねぎ、セロリ、キュウリ、そして野菜ジュースです。

以下、レシピを紹介します。今回もコース仕立てで紹介していますが、どの料理も単品でも楽しめます。
三品を同時に仕上げるのは、なかなか大変な作業です。料理をおいしく頂くためには、一度に仕上げるのではなく、まず、前菜とパスタだけを盛り付けて、最後にメインを出したほうが良いと思います。一方で、一度に料理を仕上げることができれば、途中で席を立つことなく一緒に食事をできるというメリットがあります。ケースバイケースで使い分けられるのが理想です。
ご参考までに、三品を一度に仕上げた、今回の料理の手順を紹介します。

  1. トウモロコシをオーブントースターに入れて焼き始める
  2. ガスパチョを作って冷蔵庫で冷やしておく
  3. パスタ用の湯を沸かしながら、アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ(オイル)を準備する
  4. ガスパチョの具材に使うミニトマトを、パスタ用のお湯を使って湯むきする
  5. 鶏胸肉の下ごしらえをし、塩・胡椒をなじませる
  6. パスタに使う夏野菜を粗みじん切りにする
  7. 鶏を焼き始め、ほぼ仕上がったところでパスタをゆで始める
  8. ガスパチョを盛り付ける
  9. 鶏が焼きあがったら皿に取り出し、レモンソースを作る
  10. パスタが茹で上がる一分程度前に、夏野菜をフライパンに移し、茹で上がったパスタを絡ませる。
  11. パスタを盛り付け、鶏にレモンソースをかけて出来上がり

仕上げの順番ですが、一般的にパスタが一番仕上がりに敏感です。せっかくアルデンテに仕上げても、時間がたってしまうと伸びてしまい、ソースとの絡みも悪くなります。これに対して、メインとなる材料は、多少は融通が利く場合が多いので、パスタの仕上がりに合わせて段取りをすると、組み立てやすいと思います。茹で上がりを食べられない時や、パスタをおつまみにしてのんびりと食べたいときは、ペンネなどのショートパスタを使います。一般に、ショートパスタは時間をおいても、美味しくいただけます。お惣菜のパスタも、ショートパスタが多いのは、このような理由があります。
では、それぞれの料理のレシピをご紹介していきます。

日本マイクロソフト株式会社

日本マイクロソフト株式会社でチーフセキュリティアドバイザーとして、情報セキュリティやサイバーセキュリティに関する仕事に従事中。
料理と親しむようになったきっかけは2005年。後姿が分からなかったと言われたことをきっかけに、美味しい店に歩いて食べに行くという、よくわからないダイエットをはじめ、3か月で10Kg以上を減量する。これを機会に食への関心が高まり、ワインにも興味を持つようになる。
自分で作る料理が楽しくなったのは、現職に着いてしばらくたった2007年ころ。休日の午後に自宅で、明るいうちにワインを飲むときに、自分が食べたいものを自分で作るなら文句を言われることもないだろうと、ワインに合わせた自分で料理を作り始める。そのうちに、美味しそうなので家族みんなに食べさせろということになり、いつしか週末の料理を受け持つようになる。 (本稿のレシピについては、アトリエ・レ・カイユ 山下 史樹シェフにアドバイスをいただいています)

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