ミラクル・リナックス、OSS運用統合ソフト「Hatohol」を拡張開発し、他システムとの相互接続性向上を促進
2015年5月15日(金)
ミラクル・リナックスは5月12日、OSS運用統合ソフト「Hatohol(はとほる)」を機能拡張し、他システムとの相互接続性を向上させるインターフェースの開発を開始したことを発表した。
2013年6月にOSSとして公開された「Hatohol」は、OpenStackによるOSSクラウド環境の利用促進の実現に向け、さまざまな機能拡張が行われてきた。2014年12月にリリースのHatohol 14.12より、OpenStack環境との連携機能が実装されている。ミラクル・リナックスでは、クラウド利用の恩恵を最大限に引き出すには、 複数のクラウド環境を統合的に集約、可視化し、効率よく適切な運用管理を行っていく必要があるという考えのもと、2015年より「Hatohol」と他システムとの相互接続性を向上させるインターフェース「HAPI(Hatohol Arm Plugin Interface)」の開発に着手した。
また、ミラクル・リナックスは、経済産業省情報処理振興課が公募した「平成27年度中小企業等省エネルギー型クラウド利用実証支援事業(クラウド基盤ソフトウェア導入実証)」における「物理環境と仮想環境の統合的な監視の実現」のテーマに係る補助事業者として採択された。Hatoholがクラウド運用の課題解決を行う有用なソリューションである評価と支援を受け、「HAPI」の開発による他環境との連携拡大を通じて、クラウド利用のさらなる普及・促進を目指す。
Hatoholの機能と今後の拡張予定は以下の通り。
- 拡張インターフェース「HAPI」の整備および機能拡充
クラウド環境としてはOpenStackだけでなく、CloudStackやVMware vSphereとvCloud Air、Microsoft Azure、Amazon AWS、IBM SoftLayerなどさまざまなものがあり、 多くのユーザは必要に応じて最適なクラウド環境を選択し、複数のクラウド環境を併用する「ハイブリッドクラウド」に関心を持っている。ミラクル・リナックスでは、さまざまなクラウド環境、運用管理ソフトと連携できる拡張インターフェース「HAPI」を整備していく。 - ユーザインターフェースの刷新
現在のHatoholは、Openstack、Zabbixとの連携を意識したユーザインターフェースとなっているが、今後は複数クラウドの統合を意識した設計とする予定。 - クラウド型トライアル利用環境の公開
ユーザが実際のシステムイメージを理解しやすいように、クラウド上にHatoholおよびモデルとなる監視対象を設置し、実際に動作させて見ることができる環境を公開する。 - オープンソースコミュニティの活性化:他OSS製品およびコミュニティとの関係強化
現在、クラウドをコントロールするさまざまな試みが、コミュニティや国家事業、企業研究所で行われている。他のOSSコミュニティで紹介されている製品・サービスとHatoholとの連携を視野に情報交換を重ね、双方が成長を行っていけるよう活動していく。インターフェース機能「HAPI」は、開発状況、仕様など技術情報、利用方法、マニュアル、モデル使用ケースのリファレンスなどをドキュメント化して随時公開していく予定。
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