連載 :
SAP基幹システムの高可用性を低コストでSAPリソース設定に向けてのポイント
2010年12月13日(月)
Oracle 11gへのアップグレード
SAPカーネルの更新
Oracle 11gに対応したSAPカーネルに更新するため、最新版のカーネルをSAP Marketplaceから入手し、入れ替えます。旧バージョンはバックアップしておきましょう。
アップグレード後の環境変数の設定
SAP Enqueue Replication Serverのインストール
SAP Note 897933に記載してある通り、エンキュー・レプリケーション・サーバーは、ASCSインスタンスよりも前に起動し、後に停止する必要があります。しかし、LifeKeeper環境でSAP ARKに制御させる場合は、起動停止順序に気を使う必要がありません。さらに、startsapやstopsapなどのコマンドを用いた手動オペレーションも不要です。逆に、手動で起動してしまうと、LifeKeeperによる制御がされなくなる可能性があります。
LifeKeeper設定(アプリケーション) [1]
Oracleリソースの設定
Oracleリソースを設定するにあたり、まずはOracleインスタンスを起動しておく必要があります。リソース作成後は、データ・ファイル、ログ・ファイルを格納するファイル・システムだけがOracleリソース配下に自動で設定されます。これ以外のファイル・システムと、Oracle用の仮想IPアドレスは、手動で設定します。さらに、Oracleリスナーのリソースも別途作成し、Oracleリソースの配下とします。
図7: Oracleリソースの配下となった各リソース(クリックで拡大) |
次回は、SAPリソースの設定や、フェール・オーバーの検証結果を紹介します。
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